2020年9月12日土曜日

高知なす(高知県農業協同組合)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

高知県農業協同組合が消費者庁に届出た機能性表示食品高知なすのエビデンス



高知県農業協同組合が消費者庁に届出た機能性表示食品【高知なす】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。


過去に届出た商品の一覧は、年度別にまとめた外部サイト
機能性表示食品まとめ一覧
を参照してください。

※全届出リスト(要アクセス)
高知県農業協同組合
機能性表示食品検索

【届出番号】

F311


【届出日】

2020/07/25


【届出者名】

高知県農業協同組合
(2490005003492)
楽天市場
高知県農業協同組合


【商品名】

高知なす


【食品の区分】

生鮮食品

【機能性関与成分名】
ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)
楽天市場
ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)

【表示しようとする機能性】

本品にはナス由来コリンエステル(アセチルコリン)が含まれます。
ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)には血圧が高めの方の血圧(拡張期血圧)を改善する機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
血圧が高めの方

【安全性の評価方法】
安全性試験の実施により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
「高知なす」は、当組合が高知県内で栽培している冬春ナスの商品名である。高知県の冬期に温暖で日照時間が長い気候を活かし、ハウス栽培で秋から初夏にかけて出荷する冬春ナスの生産が盛んで、高知県のナス出荷量は全国一位である。品種は、昭和50年代に「竜馬、はやぶさ」が主力になった後、平成に入り高知県農業技術センターで開発・育成した品種(土佐鷹、慎太郎)の普及を進め、現在の高知なす品種は、「竜馬、土佐鷹、慎太郎、はやぶさ」となっている。高知県の平成29年産冬春ナス(高知なす含む)は、作付面積298ha、出荷量38,400㌧で全国出荷量の約34%を占めている。高知なすの食経験は十分にあり、通常の食事で摂取する量に関しては安全であると判断した。
さらに、ラットを用いた単回投与毒性試験、90日間反復経口投与毒性試験、細菌を用いた復帰突然変異試験によるナス由来コリンエステル(アセチルコリン)の安全性試験が実施されており、その結果、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)には一般毒性および遺伝子突然変異誘発性は認められず、安全性が確認されている。
また、既存のデータベースや文献を検索したところ、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)と医薬品との相互作用に関する報告は見られなかった。
以上のことから、機能性関与成分であるナス由来コリンエステル(アセチルコリン)の安全性に問題はないと判断した。
以上のことから、機能性関与成分ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)を含む当該届出食品の安全性に問題はないと考えられる。

【摂取する上での注意事項】
本品は多量の摂取により疾病が治癒したり、健康が増進したりするものではありません。降圧剤の服用など高血圧治療を受けている方は医師、薬剤師にご相談の上でお召し上がりください。


【生産・製造・品質管理に関する基本情報】


○栽培上の均質性確保:栽培農家は、生育状況や気象条件に合わせてハウス内環境(温湿度、潅水、施肥量など)を適切に管理するとともに、ハチによる受粉、天敵昆虫による害虫駆除、防虫ネットの使用などIPM(総合的病害虫・雑草防除)技術とGAP(農業生産工程管理)による環境負荷を少なくする栽培を行っている。さらに平成26年からは、高知県が政策推進する環境制御技術の既存ハウスへの普及、機器を標準装備した次世代型ハウスの整備を進め、高度な栽培管理によって生産物の増収と品質向上、均質性の確保に繋がっている。
○選果における管理体制:果重、外観等の品質規格を設定し、作業者はその規格に基づく選果・選別、品質のチェックを行なっている。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。


【届出者の評価(エビデンス)】



【標題】
 最終製品「高知なす」に含有する機能性関与成分ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)の機能性に関するシステマティック・レビュー

【目的】
血圧が高めの健常人に対するナス由来コリンエステル(アセチルコリン)の摂取による血圧を改善する機能について、ヒト試験論文のシステマティック・レビューを実施し、検証した。

【背景】
日本における高血圧者は約4,300万人に上ると推定されており、高血圧は心筋梗塞や脳卒中などの重篤な合併症を招くことが報告されている。さらに高血圧は加齢との相関も報告されていることから、高齢化が進展する日本においては日常から至適な血圧を保つことが重要とされる。
ナス(Solanum melongena)は古くから世界中で食用として利用されてきた野菜であり、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)はナスをはじめとする野菜や、果物といった様々な食品に含まれており、自然界に広く分布するコリンのエステル化合物である。ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)には血圧低下作用があることが報告されている。

【レビュー対象とした研究の特性】
 PubMed、J-DreamⅢ、医中誌Webを、情報源として用いるデータベースとして文献検索を行った(最終検索日2019年12月9日)。その結果、計9報の文献が検索され、採用基準で選抜した結果、計1報が採用された。最終的にその1報の文献を評価した。

【主な結果】
 採用された1報の文献から、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)2.3 mg以上含む食品を血圧が高めの方が摂取することで収縮期血圧、拡張期血圧が改善される機能が認められ、さらに正常高値血圧者およびI度高血圧者を層別解析したところ、正常高値血圧者で拡張期血圧の、I度高血圧者で収縮期血圧および拡張期血圧の有意な効果が認められたという肯定的な結果が得られた。いずれの文献も日本人を対象とした試験が実施されており、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)摂取による血圧が高めの方の血圧(拡張期血圧)を改善する機能は、科学的根拠があると判断した。

【科学的根拠の質】
本研究レビューの限界として、採用文献が1報のみであったこと、対象者が正常高値血圧者及びⅠ度高血圧者に限定されていることから、研究のバイアスリスクを完全に否定できないことが限界として挙げられる。しかし採用された文献は信頼性の高い試験デザインのRCT(プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験)で実施されている上に、副次アウトカムではあるが家庭血圧が正常高値血圧者において収縮期血圧および拡張期血圧ともに有意に低下しており、十分なエビデンスを有していると考えられる。したがって、さらなるエビデンスの充実は必要ではあるが、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)を含む食品の摂取により血圧が高めの方の血圧(拡張期血圧)を改善する機能を発揮することの有効性が示唆された。

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