2023年11月24日金曜日

ユビオケルセチン(アルプス薬品工業株式会社)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

ユビオケルセチン(アルプス薬品工業)の口コミ・効果・評判のエビデンス、表示しようとする機能性、主な対象者、安全性の評価方法、安全性の評価、摂取する場合の注意事項、生産・製造・品質管理の情報、機能性の評価方法、届出者の評価とエビデンス。トクホとは違います。

届出番号・届出日・届出者名・(法人番号) ・商品名・食品の区分・機能性関与成分名(楽天市場)
I769
2023/10/13
アルプス薬品工業株式会社
(5200001025491)
ユビオケルセチン
加工食品(サプリメント形状)
ケルセチン配糖体
参考(楽天市場)
ケルセチン配糖体 アルプス薬品工業株式会社

機能性表示食品 届出企業全リスト
令和5年の届出一覧
【詳細内容】

表示しようとする機能性は?

想定している主な対象者は?

安全性の評価方法は?

安全性に関しての届出者の評価は?

摂取する場合の注意事項は?

生産・製造・品質管理に関する基本情報は?

機能性の評価方法は?

届出者の評価とエビデンスは?

【表示しようとする機能性】
本品にはケルセチン配糖体が含まれています。
ケルセチン配糖体101mgには、中高年が加齢に伴い低下しがちな積極的な気分、生き生きとした気分、やる気を維持する機能が、ケルセチン配糖体303mgには、食事で摂取した脂肪分の吸収をゆるやかにして、食後の血中中性脂肪の上昇をゆるやかにする機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
健常な中高年者、中性脂肪の多い食品を摂取しがちな健常な成人

【安全性の評価方法】
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
【安全性の評価】
① 喫食実績による食経験の評価
本品の中間体(機能性関与成分を含む部分)をサプリメント向けの原料として2020年度にメキシコへ40kg出荷した実績がある 。また、本品をサプリメントとして2021年4月より試験的に販売し、25 kgを売り上げている。現在までに健康被害の情報は報告されていないが、数量も限定的であるので、本実績のみでは評価は不十分と判断した。

機能性関与成分であるケルセチン配糖体は、体内で糖が外れてアグリコンであるケルセチンとして吸収される。このためケルセチンに関する情報を収集した。「ケルセチン」とは分子式 C15H10O7(分子量 302.2)で表される単一の化合物であり、引用した文献における「ケルセチン」と同等であると判断した。

② 既存情報を用いた食経験及び安全性試験の評価
・既存情報による食経験の評価
ケルセチンは、植物界に広く分布し、植物性食品やハーブに含まれる。サプリメントとしても販売されており、これらが主に海外で生産されたものが日本に輸入され、最大で1粒あたり500 mg含有されていた。販売開始日が確認できた古い製品で2007年(Country Life社など)から発売されていることが確認できている。これまでの情報では安全性の評価は不十分と判断した。

・既存情報による機能性関与成分の安全性の評価
厚生労働省の関連情報、GRAS認証(米国FDA)、Natural Medicinesのデータベースを調査した結果、1日当たりケルセチンアグリコン相当で1000 mgまでは経口摂取による安全性が認められると判断した。

【医薬品との相互作用】
前述のデータベースの情報から、ケルセチンは併用が禁忌とされる医薬品はなく、医薬品との相互作用が起こる可能性はないと考えられた。

【摂取する上での注意事項】
・開封後はなるべく早めにお召し上がりください。
・一日の摂取目安量を守り、摂取してください。
・お子様の手の届かないところに保管してください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
最終製品
中日本カプセル株式会社本社工場 岐阜県大垣市荒尾町229-2
取得認証
国内GMP:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会  
ISO22000:一般財団法人 日本品質保証機構

中日本カプセル株式会社養老工場 岐阜県養老郡養老町一色1176番地
取得認証
国内GMP:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会  
ISO22000:一般財団法人 日本品質保証機構

中間体
アルプス薬品工業株式会社上野工場 岐阜県飛騨市古川町上野8番地
取得認証
国内GMP:岐阜県(医薬品製造業許可証)

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
【加齢に伴う気分の落ち込みの改善に関して】
標題
機能性関与成分ケルセチン配糖体による加齢に伴う気分の落ち込みの自覚症状への影響に関して

目的
疾病に罹患していない者において、ケルセチン(ケルセチンアグリコンもしくはケルセチン配糖体)を含む食品の継続的な摂取は加齢に伴う気分の落ち込みの自覚症状を改善するかを検証するため、定性的システマティックレビューを実施した。

背景
ケルセチンアグリコンおよびケルセチン配糖体は、サプリメントとして日本および世界各国で広く利用され、加齢に伴う気分の落ち込みの自覚症状に関する機能もヒト試験で報告されていた。しかし、2023年2月10日現在、系統的に評価された研究は確認されなかったため、システマティックレビューを実施した。

レビュー対象とした研究の特性
2023年2月10日に、2023年1月までに発表された論文を対象とし検索を実施した。健康なヒトを研究対象としランダム化プラセボ対照試験またはこれに準じる形の査読付論文(専門家による審査を経た論文)をレビュー対象とした。1次スクリーニングまで2件が通過し、うち1件は内容を精査した結果不適格であるとみなし除外した。よって、適格基準に合致した文献1件を採用した。利益相反について、問題となる文献はなかった。

主な結果
採用文献1件の結果から、健常な中高年がケルセチンアグリコンとして1日当たり50 mg以上含む食品を摂取することで、CADi2の項目の内SDS(Self-rating Depression Scale、うつ性自己評価尺度)およびやる気スコア(apathy scales)について、有意な改善が認められる肯定的な結果が得られた。
なお、CADi2とはアプリケーションの名称であり、タブレットを用いる簡便な認知症の早期発見のツールとして利用され、認知機能検査および情動機能検査の2項目で構成される。
情動機能検査はさらにSDSおよびやる気スコアで構成され、これらの2項目は日本うつ病学会のガイドラインにも掲載され歴史的に広く用いられてきた検査手法である。SDS とは「気が沈んで憂うつだ」のような質問が 20 個並んでおり、回答によって1~4 の点数がつき、合計点数によって被験者のうつ状態が診断される。やる気スコアとは「新しいことを学びたいと思いますか」のような質問が 14 個並んでおり、回答によって3~0 の点数がつき、被験者の意欲の状態が診断される。引用文献では、ベースラインでSDS、やる気スコアのいずれも健常者の範囲にある日本人中高年者を対象とした試験が実施され、介入群において対象群に対し有意に改善していることから、科学的根拠があると判断した。

科学的根拠の質
アウトカムである加齢に伴う認知機能の低下の改善については、いずれも全体のバイアスリスクは「中/疑い(-1)」、非直接性は「低(0)」、不精確は「低(0)」、非一貫性は「低(0)」であった。よって、研究の妥当性・信頼性に問題はないと判断した。
なお、本研究レビューは採用文献が2報と少なく、エビデンスとして限界があることに留意すべきである。

【食事で摂取した脂肪分の吸収抑制と食後血中中性脂肪の上昇抑制に関して】
標題
機能性関与成分ケルセチン配糖体による食事で摂取した脂肪分の吸収抑制と食後血中中性脂肪の上昇抑制に関して

目的
疾病に罹患していない者(未成年者、妊産婦、授乳婦は除く)および特定保健用食品の試験対象者の範囲を超えない者において、ケルセチン(ケルセチンアグリコンもしくはケルセチン配糖体)を含む食品の継続的な摂取は食事で摂取した脂肪分の吸収を抑制し食後血中中性脂肪の上昇を抑制するかを検証するため、定性的システマティックレビューを実施した。

背景
ケルセチンアグリコンおよびケルセチン配糖体は、サプリメントとして日本および世界各国で広く利用され、健常者が対象の食事で摂取した脂肪分の吸収を抑え食後血中中性脂肪の上昇を抑える機能もヒト試験で報告されていた。しかし、2023年2月10日現在、系統的に評価された研究は確認されなかったため、システマティックレビューを実施した。

レビュー対象とした研究の特性
2023年2月10日に、2023年1月までに発表された論文を対象とし検索を実施した。健康なヒトを研究対象としランダム化プラセボ対照試験またはこれに準じる形の査読付論文(専門家による審査を経た論文)をレビュー対象とした。1次スクリーニングで2件が通過し、うち1件は精査の結果除外した。よって、適格基準に合致した文献1件を採用した。利益相反について、問題となる文献はなかった。

主な結果
採用文献1件の結果から、健常な成人がケルセチンアグリコンとして1日当たり150 mg以上含む食品を摂取することで、食後0.5,1,2 時間における血中中性脂肪濃度、食後0~4 時間における血中中性脂肪濃度のAUC(時間曲線下面積、該当時間帯における中性脂肪の合計値を表す)について、食事からの中性脂肪吸収の抑制が有意に認められる肯定的な結果が得られた。文献はドイツの研究であるものの、ケルセチンアグリコンの動態は人種間で差がないことから外挿性に問題はないと判断した。以上から、科学的根拠があると判断した。

科学的根拠の質
アウトカムである食事で摂取した脂肪分の吸収を抑え食後血中中性脂肪の上昇を抑えるのかについては、いずれも全体のバイアスリスクは「中/疑い(-1)」、非直接性は「低(0)」、不精確は「低(0)」、非一貫性は「低(0)」であった。よって、研究の妥当性・信頼性に問題はないと判断した。
なお、本研究レビューは採用文献が1報と少なく、エビデンスとして限界があることに留意すべきである。
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