2021年1月4日月曜日

腸まで届けるナイスリムエッセンスラクトフェリン葛の花プレミアム(ライオン株式会社)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

ライオン株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品腸まで届ける ナイスリムエッセンス ラクトフェリン 葛の花プレミアムのエビデンス(科学的根拠)


ライオン株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品【腸まで届ける ナイスリムエッセンス ラクトフェリン 葛の花プレミアム】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

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機能性表示食品まとめ一覧

ライオン株式会社

【届出番号】
F644

【届出日】
2020/11/19

【届出者名】
ライオン株式会社
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
腸まで届ける ナイスリムエッセンス ラクトフェリン 葛の花プレミアム

【食品の区分】
加工食品(サプリメント形状)

【機能性関与成分名】
ラクトフェリン

葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)

クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品にはラクトフェリン、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)が含まれます。
ラクトフェリンは、肥満気味な方の内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMIの改善に役立つことが報告されています。
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)は、肥満気味な方の、体重、内臓脂肪、腹部皮下脂肪、ウエストサイズを減らすのを助ける機能があることが報告されています。
BMIが高めの方、肥満気味でおなかの脂肪が気になる方やウエストサイズが気になる方に適した食品です。

【想定する主な対象者】
肥満気味の健康な日本人男女(未成年者、疾病に罹患している者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦を除く。)

【安全性の評価方法】
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
1.既存情報を用いた食経験及び安全性試験の評価
(1)ラクトフェリン
ラクトフェリンの安全性について、成人を対象とした4つの試験(①ラクトフェリン960±200 mg/日を12週間摂取、②1.8 g/日を12週間摂取、③300㎎を8週間摂取、④1.8、3.6、7.2 g/日を8週間)で重篤な有害事象は認められなかったとの報告がある。そのため、一日摂取目安量当たりラクトフェリンを250 mg/日含む本届出食品を継続摂取しても安全性には問題ないと判断した。
(2)葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)を含む原材料(葛の花抽出物)を本届出食品と同程度以上配合した特定保健用食品「葛のめぐみ」(許可番号:1613)が2016年に許可されている。食経験、細菌を用いた復帰突然変異試験、ほ乳類細胞を用いた染色体異常試験、90日間反復混餌投与試験、ヒト試験(健常者及び軽度肥満者を対象とした連続摂取試験及び連続過剰摂取試験)、その他の試験等を用いて評価がなされ、提出された資料に基づく限りにおいて安全性に問題はないと食品安全委員会で判断されている。本届出食品に配合されている葛の花抽出物原料は上記安全性試験で用いられている葛の花抽出物と同一であることから、本届出食品を継続摂取しても安全性には問題ないと判断した。
2. 相互作用
ラクトフェリン、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)について、医薬品との相互作用あるいは機能性関与成分同士の相互作用に関する報告はない。また両機能性関与成分同士の相互作用に関する報告もない。
3.まとめ
以上の結果から、本届出食品を適切に摂取するうえでの安全性に懸念はないと考えられた。

【摂取する上での注意事項】
・一日摂取目安量をお守りください。
・食物アレルギーのある方は召し上がらないでください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
「腸まで届ける ナイスリムエッセンス ラクトフェリン 葛の花プレミアム」は、公益財団法人 日本健康・栄養食品協会及び米国のUL Registrar LLCから認証を受けたGMP協力工場にて、GMP規定に準拠した衛生管理、品質管理に基づき製造されている。更にFSSC22000の認証も得ている。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
ラクトフェリン及び葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)の機能性評価を以下の通り実施しました。
【ラクトフェリン】
ア.標題
ラクトフェリン摂取が内臓脂肪、BMIに及ぼす影響

イ.目的
健常成人を対象としたラクトフェリンの内臓脂肪、BMIに与える影響を検証すること。

ウ.背景
ラクトフェリンの経口摂取が、内臓脂肪及びBMIを低減させるとの報告があり、そのヒト試験結果を総合的に評価するため、定性的研究レビューを実施した。

エ.レビュー対象とした研究の特性
健常成人(肥満傾向(BMI23以上30未満)の者を含む)におけるラクトフェリンの経口摂取が内臓脂肪面積及びBMIに及ぼす影響に関する研究を検索対象とした。内容を精査し、2研究を評価対象とした。なお、2研究は、全て日本で実施された信頼性の高いヒト試験であった。2研究にはいずれも、著者として本届出の関連者(製造又は販売を行う企業社員等)が含まれており、利益相反の可能性が認められた。

オ.主な結果
2つの研究はいずれも無作為化二重盲検並行群間比較試験で、1報は一日摂取量250mgのラクトフェリンを摂取させた試験で、摂取期間は12週間、対象者は107例であった。もう1報は、2008年に実施された試験の被験者からBMI30以上または高コレステロール血症の被験者を除外した層別解析に関する研究で、ラクトフェリンの一日摂取量は300mg、摂取期間は8週間、対象者は13例であった。いずれの研究においても、腸溶性コーティングを施したラクトフェリン含有食品を被験者に摂取させていた。定性的研究レビューを実施した結果、内臓脂肪面積及びBMIの有意な低減が認められた。採用した2つの研究において、ラクトフェリン摂取による副作用等の健康被害は無かった。

カ.科学的根拠の質
ラクトフェリン250mg/日、300mg/日の摂取により、内臓脂肪面積及びBMIを減少させることが示唆された。採用した文献について、エビデンス総体に大きく影響するバイアスリスク、非直接性、不精確、非一貫性は検出されなかった。但し、本研究レビューにおける限界として、利益相反の可能性もあることからバイアスの混入は否定できない。さらに、採用文献2報いずれにおいても、試験食品として腸溶性コーティングを施したラクトフェリン含有食品を用いていることから、本研究レビューの結果が、腸溶性コーティングを施したラクトフェリン含有食品の機能に限定される可能性がある。なお、本レビューの実施者及び採用論文の著者は共にラクトフェリンを含む食品の販売元であるライオン株式会社社員だが、レビューは論文著者を除く者で公正に実施されたものである。本研究レビューの採用文献が2報に限られることで今後の研究結果が本研究レビューの結果に影響を与える可能性があるため、今後も情報収集を行っていく必要がある。

【葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)】
ア.標題
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)摂取が腹部脂肪、体重、胴囲(ウエストサイズ)に及ぼす影響

イ.目的
健常成人を対象とした葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)の腹部脂肪、体重及び胴囲(ウエストサイズ)に与える影響を検証すること。

ウ.背景
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)の経口摂取が、腹部脂肪、体重、胴囲(ウエストサイズ)を低減させるとの報告があり、そのヒト試験結果を総合的に評価するため、定性的研究レビュー及びメタアナリシスを実施した。

エ.レビュー対象とした研究の特性
健常成人(特定保健用食品用の試験方法に準じ、肥満Ⅰ度(BMIが25以上30未
満)の者を含む)における葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)の経口摂取が腹部脂肪面積、体重、胴囲(ウエストサイズ)に及ぼす影響に関する研究を検索対象とした。内容を精査し、5研究を評価対象とした。なお、5研究は、全て日本で実施された信頼性の高いヒト試験であった。著者として葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)の関連者(製造又は販売を行う企業社員等)が含まれており、利益相反の問題が認められた。

オ.主な結果
5研究における対象者は30~100例で、摂取期間は4~12週、葛の花由来イソフラ
ボン(テクトリゲニン類として)の一日摂取量は主として22.0~42.0 mgであっ
た。メタアナリシスを実施した結果、問題となるような出版バイアス(※)は認め
られず、腹部脂肪面積、体重、胴囲(ウエストサイズ)の有意な減少が認められた。
また、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)の摂取による、副作用等の健康被害はなかった。
※出版バイアス:肯定的な研究結果がそうでない研究結果に比べて出版されやす
いために起こる結果の偏りのこと。メタアナリシスによって視覚化、検出できる。

カ.科学的根拠の質
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)は、主として22.0~42.0 mg/
日の摂取により、腹部脂肪面積、体重、胴囲(ウエストサイズ)を減少させることが
示唆された。但し、本研究における限界として、多くの研究で研究計画は事前登録
されておらず、利益相反の問題も存在するため、バイアスの混入は否定できない。
今後の研究結果が本研究レビューの結果に影響を与える可能性があるため、今後
も情報収集を行っていく必要がある。

ヘルシアWいいこと巡り茶(花王株式会社)の口コミ・効果・評判のエビデンス:機能性表示食品

花王株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品ヘルシアW いいこと巡り茶のエビデンス(科学的根拠)


花王株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品【ヘルシアW いいこと巡り茶】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

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機能性表示食品まとめ一覧

花王株式会社

【届出番号】
F643

【届出日】
2020/11/19

【届出者名】
花王株式会社
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
ヘルシアW いいこと巡り茶

【食品の区分】
加工食品(その他)

【機能性関与成分名】
コーヒー豆由来クロロゲン酸類
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品はコーヒー豆由来クロロゲン酸類を含みます。
コーヒー豆由来クロロゲン酸類には、BMIが高めの方の内臓脂肪を減らす機能と血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
BMIが高めの方、血圧が高めの方(疾病に罹患していない者)

【安全性の評価方法】
既存情報による食経験の評価により、十分な安全性を確認している。
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
本品は、一日摂取目安量当たり機能性関与成分コーヒー豆由来クロロゲン酸類を271mg 含む穀物ブレンド茶の清涼飲料水である。
本品の機能性関与成分コーヒー豆由来クロロゲン酸類の安全性について、食品安全委員会が2009 年8 月に通知した特定保健用食品評価書「ヘルシアコーヒー 無糖ブラック」、「ヘルシアコーヒー マイルドミルク」により評価が行われている。
当該評価書によると、コーヒー豆由来のクロロゲン酸類には十分な食経験があり、安全性試験等の結果からも安全性に問題はないと判断した旨が記載されている。
よって本品の機能性関与成分のコーヒー豆由来クロロゲン酸類は、十分な食経験があり、本品の安全性に関する問題はないと評価する。
なお、医薬品との相互作用についてデータベース及び出典調査の結果、医薬品との相互作用に関する報告はなかった。
以上より、本品を適切に摂取する場合、安全性に問題はないと評価する。

【摂取する上での注意事項】
多量摂取により、より健康が増進するものではありません。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
本品は、「FSSC 22000」の認証を受けた日本果実工業株式会社 山口工場および丸善食品工業株式会社 富士小山工場で製造される。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
1.「コーヒー豆由来クロロゲン酸類には、BMIが高めの方の内臓脂肪を減らす機能があることが報告されています。」の機能性に関する評価
(ア)標題
 機能性関与成分「コーヒー豆由来クロロゲン酸類」による内臓脂肪に関する定量的研究レビュー(メタアナリシス※)
(イ)目的
 疾病に罹患していない者(未成年者、妊産婦、授乳婦は除く、特定保健用食品の試験対象者の肥満1度を含む)が、コーヒー豆由来クロロゲン酸類を継続摂取した時に、対照食品を摂取した時と比較して、内臓脂肪に及ぼす影響について検証するために、定量的研究レビュー(メタアナリシス)を実施した。
(ウ)背景
 コーヒー豆由来クロロゲン酸類の継続摂取は、内臓脂肪を低減させることが報告されている。本研究レビューでは、コーヒー豆由来クロロゲン酸類の内臓脂肪の低減効果を検証するため、定量的研究レビュー(メタアナリシス)を実施した。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
 2020年4月6日にPubMedとJDreamⅢ、UMIN-CTRの3つのデータベースの開設日から検索日までの情報を対象に検索を行った。検索の結果、2報を採用文献とした。採用文献は全て、日本人の成人男女の疾病に罹患していない者(肥満1度)を対象とし、コーヒー豆由来クロロゲン酸類含有飲料を12週間摂取させ、腹部脂肪面積の低減効果を対照食品摂取と比較したランダム化比較試験(RCT)(※※)であった。採用文献2報全ての著者に、試験食品製造元の社員が含まれていた。
(オ)主な結果
 メタアナリシスの結果、コーヒー豆由来クロロゲン酸類の摂取により対照食品摂取と比較して、疾病に罹患していない者の内臓脂肪面積を有意に低減させることが示された。なお、有意な内臓脂肪面積の低減効果が認められた最小有効摂取量は267 mg/日であった。よって、コーヒー豆由来クロロゲン酸類の一日当たり267 mg以上の継続摂取は、内臓脂肪を低減させる効果を有することが示された。採用文献の対象者は全て日本人成人男女であり、コーヒー豆由来クロロゲン酸類は肥満1度の日本人の内臓脂肪を低減させる機能を持つと考えられた。本品は、コーヒー豆由来クロロゲン酸類を271 mg/日含むことから、内臓脂肪を低減する機能を持つと考えられた。なお、コーヒー豆由来クロロゲン酸類摂取による、安全性上の問題についての報告はなかった。
(カ)科学的根拠の質
 採用文献が2報と少ないが、2報ともサンプルサイズの大きな試験で解析対象者は合計251名であり、メタアナリシスで評価していることから、コーヒー豆由来クロロゲン酸類の内臓脂肪の低減効果の科学的根拠は担保されていると考えられる。また、採用文献は全て日本人成人を対象とした試験であるため、コーヒー豆由来クロロゲン酸類は日本人において内臓脂肪を低減させる機能性を持つと考えられる。なお、採用文献の食品性状は全て飲料であったため、飲料以外の食品性状での効果は現時点では明確ではない。
※メタアナリシス:複数の研究の結果を統計学的に統合して効果を評価する方法。ランダム化比較試験のメタアナリシスは、最も質の高い根拠とされている。
※※ランダム化比較試験:評価の偏りを避けて客観的に効果を評価できる試験方法で、信頼性の高い結果が得られるとされている試験方法。

2.「コーヒー豆由来クロロゲン酸類には、血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されています。」の機能性に関する評価
(ア)標題
 機能性関与成分「コーヒー豆由来クロロゲン酸類」による血圧に関する定量的研究レビュー(メタアナリシス)
(イ)目的
 妊産婦、授乳婦は除く、疾病に罹患していない者(正常高値血圧者)とⅠ度高血圧者が、コーヒー豆由来クロロゲン酸類を継続して摂取した時に、対照食品を摂取した時と比較して、血圧に及ぼす影響を検証するため、定量的研究レビュー(メタアナリシス)を実施した。
(ウ)背景
 コーヒー豆由来クロロゲン酸類の摂取による血圧低下効果が報告されている。本研究レビューは、コーヒー豆由来クロロゲン酸類の血圧の低下を検証するため、定量的研究レビュー(メタアナリシス)を実施した。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
 2020年7月2日にPubMedとJDreamⅢ、UMIN-CTRの3つのデータベースの開設日から検索日までの情報を対象に検索を行った。検索の結果、6報を採用文献とした。採用した6報は全て日本人の成人男女を対象とし、コーヒー豆由来クロロゲン酸類を含有する飲料を12週間摂取させて対照食品の摂取と比較したランダム化比較試験(RCT)の報告であり、その内3報は多施設RCTの報告であった。試験の対象者は、1報は肥満1度の疾病に罹患していない者(正常血圧者、正常高値血圧者)、1報は、肥満1度の疾病に罹患していない者(正常血圧者、正常高値血圧者)と未治療のⅠ度高血圧者、残り4報は疾病に罹患していない者(正常高値血圧者)と未治療のⅠ度高血圧者であった。採用論文6報全ての著者に、試験食品製造元の社員が含まれていた。
(オ)主な結果
 メタアナリシスの結果、コーヒー豆由来クロロゲン酸類267 mg/日以上の摂取で対照食品摂取と比較して、有意な血圧(収縮期血圧、拡張期血圧)低下効果が認められた。疾病に罹患していない者のサブグループ解析でも同様に、コーヒー豆由来クロロゲン酸類267 mg/日以上の摂取で対照食品摂取と比較して有意な血圧(収縮期血圧、拡張期血圧)低下効果が認められた。コーヒー豆由来クロロゲン酸類の一日当たり267 mg以上の継続摂取は、疾病に罹患していない者(正常高値血圧者)とⅠ度高血圧者の血圧を低下させる効果を有することが示された。本品は、コーヒー豆由来クロロゲン酸類を271 mg/日含むことから、血圧を改善する機能を持つと考えられた。なお、コーヒー豆由来クロロゲン酸類摂取による、安全性上の問題についての報告はなかった。
(カ)科学的根拠の質
 採用文献が6報と少ないが、6報ともサンプルサイズの大きな試験で解析対象者は合計807名であり、メタアナリシスで評価していることから、コーヒー豆由来クロロゲン酸類の血圧低下効果の科学的根拠は担保されていると考えられた。採用文献の対象者は全て日本人成人男女であり、コーヒー豆由来クロロゲン酸類は日本人に対して血圧が高めの方の血圧を下げる機能を持つと考えられた。なお、採用文献の食品性状は全て飲料であったため、飲料以外の食品性状での効果は現時点では明確ではない。

ヘルシアマイリズムa(花王株式会社)の口コミ・効果・評判のエビデンス:機能性表示食品

花王株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品ヘルシア my(マイ)リズムaのエビデンス(科学的根拠)


花王株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品【ヘルシア my(マイ)リズムa】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

花王株式会社

【届出番号】
F642

【届出日】
2020/11/19

【届出者名】
花王株式会社
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
ヘルシア my(マイ)リズムa

【食品の区分】
加工食品(その他)

【機能性関与成分名】
茶カテキン

クエン酸

クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品は茶カテキンとクエン酸を含みます。
茶カテキンには、BMIが高めの方の体脂肪を減らす機能があることが報告されています。
クエン酸には、日常生活や運動後の一時的な疲労感を軽減する機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
BMIが高めの方、疲労感が気になる方(疾病に罹患していない方)

【安全性の評価方法】
喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
本品の喫食実績はありませんが、花王株式会社は本品と類似する食品(特定保健用食品「ヘルシアスパークリングv」 一日摂取目安量当たり 茶カテキン540 ㎎、クエン酸2900 ㎎ 含有)を日本国内で2020年2月現在までに約1270万本を販売しており、現在も販売中です。この類似する食品の特定保健用食品「ヘルシアスパークリングv」に関して、安全性上の問題は認められておりません。類似する食品の喫食実績による食経験は十分であり、安全性上の問題も認められていないことから、本品の安全性に問題はないと評価します。

【摂取する上での注意事項】
多量に摂取することにより、より健康が増進するものではありません。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
本品は、「FSSC 22000」※の認証を受けたジャパンフーズ株式会社および神奈川柑橘果工株式会社の工場で製造される。※「FSSC 22000」:「ISO 22000」にフードディフェンスの考え方を加えた国際規格

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
1.「茶カテキンには、BMIが高めの方の体脂肪を減らす機能があることが報告されています」の機能性に関する評価
(ア)標題
機能性関与成分「茶カテキン」による体脂肪への影響の定量的研究レビュー(メタアナリシス※)
(イ)目的
疾病に罹患していない方(未成年者、妊産婦、授乳婦は除く、肥満1度含む)が、茶カテキンを含む飲料を継続摂取した時と、茶カテキンを含まない又は通常の緑茶程度の茶カテキンを含む対照飲料を継続摂取した時とを比較して、茶カテキンの摂取が、体脂肪に与える影響を検証した。
(ウ)背景
茶カテキンの摂取による体脂肪の低減効果が報告されている。本研究レビューは、茶カテキンの摂取の体脂肪への影響を検証するため、定量的研究レビュー(メタアナリシス)を実施した。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
2019年3月15日に3つのデータベースの開設時から検索日までの情報を対象とし、査読付きの茶カテキンを含む飲料の摂取と対照飲料と比較した試験を検索した。検索の結果、疾病に罹患していない日本人成人を対象とした7報のランダム化比較試験(※※)を採用し、体脂肪への影響をメタアナリシスで検証した。採用文献7報は、全て12週間試験飲料を摂取した試験であった。採用文献中の1報は、18歳と19歳の対象者を含む可能性があったが、体脂肪に与える影響については、医学的にも栄養学的にも成人と同等であり、本検証に含まれていても科学的に妥当と考えられた。また、倫理的観点からも問題がないと考えられることから、採用文献とした。なお、採用文献7報中5報の著者に試験飲料の製造元社員が含まれていた。
(オ)主な結果
茶カテキン539.7 mg/日以上の12週間摂取は、体脂肪量と強く相関する腹部内臓脂肪面積と腹部皮下脂肪面積を対照飲料の摂取と比較して有意に減少させた。このことから、茶カテキン539.7 mg/日以上の12週間の継続摂取は、疾病に罹患していない日本人成人の体脂肪を低減させる効果を持つことが示された。以上より、茶カテキンを一日摂取目安量当たり540 mg含む本品は、体脂肪を低減させる効果を持つと考えられた。
(カ)科学的根拠の質
採用文献が7報であり、メタアナリシスで検証していることから、科学的根拠の質は担保されていると考えられる。また、採用文献は全て日本人成人を対象とした試験であるため、茶カテキンは日本人において体脂肪を低減させる機能性を持つと考えられる。なお、採用文献の食品性状はすべて飲料であるため、サプリメント等の食品性状での機能性は不明である。
※メタアナリシス:複数の研究の結果を統計学的に統合して効果を評価する方法。ランダム化比較試験のメタアナリシスは、最も質の高い根拠とされている。
※※ランダム化比較試験:評価の偏りを避けて客観的に効果を評価できる試験方法で、信頼性の高い結果が得られるとされている試験方法。

2.「クエン酸には、日常生活や運動後の一時的な疲労感を軽減する機能があることが報告されています」の機能性に関する評価
(ア)標題
機能性関与成分「クエン酸」による疲労感への影響の定性的研究レビュー
(イ)目的
疾病に罹患していない日本人(未成年者、妊産婦、授乳婦は除く)が、クエン酸を含む食品を経口摂取した時と、対照食品(クエン酸を含まない)を摂取した時を比較して、クエン酸の摂取が、疲労感に与える影響を検証した。
(ウ)背景
クエン酸の摂取による疲労感の軽減効果が報告されている。本研究レビューは、クエン酸摂取の疲労感への影響を検証するため、定性的研究レビューを実施した。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
2019年3月26日に3つのデータベースの開設時から検索日までの情報を対象とし、クエン酸を含む食品の経口摂取と対照食品(クエン酸を含まない)の経口摂取を比較した試験を検索した。検索の結果、4報の文献を採用した。採用文献4報は、疾病に罹患していない日本人を対象とし、飲料形態もしくはカプセル形態のクエン酸を含む食品、または対照食品(クエン酸を含まない)を摂取させ、疲労感を評価する試験であった。文献はいずれも査読付き論文であった。
(オ)主な結果
採用文献4報のうち、2報ではクエン酸2700 mg/日の摂取が日常生活の疲労感に与える影響を、2報ではクエン酸1000 mg/日もしくは2700 mg/日の摂取が運動負荷後の疲労感に与える影響を評価していた。4報はいずれもクエン酸の疲労感軽減効果について肯定的な結果であり、うち3報で対照との有意な群間差が認められたことから、クエン酸の疲労感軽減効果は科学的根拠を有すると考えられた。
(カ)科学的根拠の質
バイアス・リスクは中程度で、出版バイアスも否定できないが、非直接性、不精確性、非一貫性は低かったことから、科学的根拠の質は担保されていると考えられる。採用文献4報すべてが日本人成人を対象とした試験であり、クエン酸の疲労感軽減効果に対する肯定的な結果が得られていることから、クエン酸は日本人において疲労感を軽減させる機能性を持つと考えられた。

おなかダブル(ピルボックスジャパン株式会社)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

ピルボックスジャパン株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品onakaW(おなかダブル)のエビデンス(科学的根拠)


ピルボックスジャパン株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品【onakaW(おなかダブル)】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

ピルボックスジャパン株式会社

【届出番号】
F641

【届出日】
2020/11/18

【届出者名】
ピルボックスジャパン株式会社
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
onakaW(おなかダブル)

【食品の区分】
加工食品(サプリメント形状)

【機能性関与成分名】
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)

植物性乳酸菌K-1(L.casei 327)

クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

・本品には、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)が含まれます。
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)には、肥満気味な方の、体重やお腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)やウエスト周囲径を減らすのを助ける機能があることが報告されています。
肥満気味な方、BMIが高めの方、肥満気味でお腹の脂肪が気になる方やウエスト周囲径が気になる方に適した食品です。


・本品には植物性乳酸菌 K-1(L. casei 327)が含まれます。
植物性乳酸菌 K-1(L. casei 327)には、便通を改善する機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
肥満気味な方、BMIが高めの方、お腹の脂肪が気になる方、ウエスト周囲径が気になる方、便秘気味の健常成人

【安全性の評価方法】
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)
1.食経験
葛の花は、香港等において1950年代からお茶として飲用されてきた。

2.既存情報の調査
本品の機能性関与成分を含む原材料「葛の花抽出物」を本品と同程度配合する特定保健用食品が、食品安全委員会により安全性に問題はないと判断されている。
なお、葛の花由来イソフラボンの一種であるテクトリゲニンは、弱いながらも女性ホルモンと同じ働き(以下、エストロゲン様作用)を有し、弱い変異原性(突然変異を引き起こす性質)を持つとの報告がある。
葛の花抽出物について、急性・亜慢性毒性試験、変異原性試験、ヒト試験(長期・過剰摂取試験)を行った結果、生体にとって問題となる異常は認められなかった。また、葛の花抽出物及びテクトリゲニンを用いた評価の結果、生体内でエストロゲン様作用を発揮しないと考えられた。

◆植物性乳酸菌K-1(L.casei 327)
既存情報による安全性試験の評価
①過剰摂取試験
健常成人男女に、植物性乳酸菌K-1(L. casei 327)5000億個/日を含む食品を4週間摂取させたところ、試験食品に起因する有害事象は確認されなかった。
②長期摂取試験
健常成人女性に、植物性乳酸菌K-1(L. casei 327)1000億個/日を含む食品を12週間摂取させたところ、試験食品に起因する有害事象は確認されなかった。

なお、上記の報告における植物性乳酸菌K-1(L. casei 327)は、本届出食品の機能性関与成分と同一の原料であることから、同等性に問題はない。

◆医薬品との相互作用
データベース及び文献調査の結果、医薬品との相互作用に関する報告はなかった。

◆機能性関与成分同士の相互作用
相互作用を示す報告はなかった。

◆まとめ
本品の機能性関与成分「葛の花由来イソフラボン」を含む原材料である「葛の花抽出物」及び「植物性乳酸菌K-1(L.casei 327)」を含む原材料である「殺菌植物性乳酸菌末」は、安全性に懸念はないと考えられた。なお、これら以外の原材料は、本品の配合量においては安全性に問題はなく、機能性関与成分同士の相互作用もないと考えられるため、適切に摂取する上で安全性に懸念はないと考えられる。

【摂取する上での注意事項】
多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。また、妊娠中の方あるいは妊娠の可能性のある方は医師に相談してください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
本品は、次の製造工場にて生産・製造及び品質管理を行っている。[製造所1]株式会社東洋新薬 鳥栖工場●GMP:認証取得 (NSF-GMP、日健栄協GMP)●ISO22000:認証取得[製造所2]株式会社東洋新薬 インテリジェンスパーク●GMP:認証取得 (NSF-GMP、日健栄協GMP)●ISO22000:認証取得[製造所3]日成興産株式会社 本社工場●GMP:認証取得 (日健栄協GMP)

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
◆葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)
1.標題
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類)摂取が腹部脂肪、体重、胴囲に及ぼす影響

2.目的
健常成人において、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類)を摂取すると、プラセボ(偽薬)摂取時と比較して、腹部脂肪面積、体重、胴囲が減少するか検証することを目的とした。

3.背景
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類)の経口摂取が、腹部脂肪面積、体重、胴囲を減少させるとの報告があり、そのヒト試験結果を総合的に評価するため、システマティックレビューを実施した。

4.レビュー対象とした研究の特性
健常成人(特定保健用食品用の試験方法に準じ、肥満Ⅰ度(BMIが25以上30未満)の者を含む)における葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類)の経口摂取が腹部脂肪面積、体重、胴囲に及ぼす影響に関する研究(日本語、英語問わない)を検索対象とした。内容を精査し、5研究を評価対象とした。なお、5研究は、全て日本で実施された信頼性の高いヒト試験であった。著者として葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類)の関連者(製造又は販売を行う企業社員等)が含まれており、利益相反の問題が認められた。

5.主な結果
5研究における対象者は30~130例で、摂取期間は4~12週、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)の一日摂取量は主として22.0~42.0 mgであった。
メタアナリシスを実施した結果、問題となるような出版バイアス(※)は認められず、腹部脂肪面積、体重、胴囲の有意な減少が認められた。また、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類)の摂取による、副作用等の健康被害はなかった。なお、肥満症に罹患していないと明確に判断できる者のみの解析結果においても、腹部脂肪面積、体重、胴囲の有意な減少が認められた。
※出版バイアス:肯定的な研究結果がそうでない研究結果に比べて出版されやすいために起こる結果の偏りのこと。メタアナリシスによって視覚化、検出できる。

6.科学的根拠の質
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)は、主として22.0~42.0 mg/日の摂取により、腹部脂肪面積、体重、胴囲を減少させることが示唆された。
但し、本研究における限界として、多くの研究で研究計画は事前登録されておらず、利益相反の問題も存在するため、バイアスの混入は否定できない。また、12週間以上摂取した場合の影響は不明である。安全性については、別の切り口の評価が必要である。

◆植物性乳酸菌K-1(L.casei 327)
1.標題
植物性乳酸菌 K-1(L. casei 327)の便通改善作用に関する研究レビュー

2.目的
植物性乳酸菌 K-1(L. casei 327)の摂取による便通改善作用に関する機能性を検証する目的で実施した。

3.背景
植物性乳酸菌 K-1(L. casei 327)は主に整腸作用が期待され、最近では臨床試験の実施により有効性が確認されるなどその有用性が見出されているが、便通改善作用に関する研究レビューは確認できなかった。

4.レビュー対象とした研究の特性
リサーチクエスチョン(以下RQ)及びPICOを以下のように設定し研究レビューを実施した。
RQ:植物性乳酸菌K-1(L. casei 327)は、便通を改善させるか?
P:便秘傾向のある健常成人
I:植物性乳酸菌K-1(L. casei 327)の経口摂取(食品形態は問わない)
C:プラセボの経口摂取(プラセボの配合内容は問わない)
O:便通の改善
上記PICOをもとに検索式と除外基準を設定し、データベースで論文を検索した。検索により特定された文献は、適格基準により採用文献と除外文献に選別し、採用文献からPICOに対応した項目の情報を抽出した。また、原著論文であるか、査読誌であるか確認しました。また、インターネットを用いたハンドサーチも行った。

4.主な結果
最終的に1報を採用し、植物性乳酸菌 K-1(L. casei 327)500億個、2週間の摂取で便通が改善することが確認され、表示しようとする機能性は妥当と判断した。採用論文は臨床試験が日本で実施されていることより、日本人の外挿性の問題はないと判断した。

5.科学的根拠の質
全研究のバイアスリスクは「低」、非直接性は「低」、不精確は「低」、非一貫性は「中/疑い」、全体のエビデンスの強さは「高」と判断した。使用したデータベースが少なく研究の収集が不完全と思われた。本機能性関与成分を使用した便通改善に関する臨床試験は採用された1報のみであることから出版バイアスは低いと判断した。

血糖セーブ菊芋粒(株式会社全日本通販)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

株式会社全日本通販が消費者庁に届出た機能性表示食品血糖セーブ菊芋粒のエビデンス(科学的根拠)


株式会社全日本通販が消費者庁に届出た機能性表示食品【血糖セーブ菊芋粒】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

株式会社全日本通販

【届出番号】
F640

【届出日】
2020/11/18

【届出者名】
株式会社全日本通販
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
血糖セーブ菊芋粒

【食品の区分】
加工食品(サプリメント形状)

【機能性関与成分名】
イヌリン
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品にはイヌリンが含まれます。
イヌリンには食後の血糖値の上昇を抑える機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
一般健常者

【安全性の評価方法】
喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
1.喫食実績による食経験の評価
本届出品に類似する食品が日本国内で販売されており、その喫食実績としては、日本人成人(男女の区別なし、年齢不詳)を対象にして、2008年より10年間、トータルで延べ36,067人に利用され、数量としては約252万包、イヌリンとしては5,115kgが出荷されているが、これまでに健康被害の報告はない。
2.既存情報を用いた安全性試験の評価
国立医薬基盤・健康・栄養研究所のデータベースによると、イヌリン8 ~ 14 g/日までの摂取は安全性上の問題はないと評価されている。また、アメリカ食品衛生局の Generally Recognized As Safeによると、40 g/日までのイヌリン摂取においても問題がないと評価されている。
一方、Natural Medicine Databaseによると、イヌリン使用量の目安として、高トリグリセリド血症患者の通常の摂取量は 10 ~ 14g/日と記載されている。
国立医薬基盤・健康・栄養研究所のデータベースによると、人によっては、イヌリンを含む食品には重篤なアレルギーを引き起こすことのあることが記載されている。
3.医薬品との相互作用に関する評価
国立医薬基盤・健康・栄養研究所のデータベースによると、イヌリンは食事由来のカルシウムの吸収を増加させることが示唆されている。一方、カルシウムは保険適応となる薬剤があることから、厚生労働省の食事摂取基準で耐用上限量が定められている。そこで、イヌリンの摂取により食事由来のカルシウム吸収が促進され、カルシウムの過剰摂取につながる可能性を文献調査により検討したが、耐容上限量を上回るカルシウムの吸収量増加は起こらないと考えられた。また、カルシウムのイオン化、副甲状腺ホルモン濃度、カルシウム排泄には影響しないと考えられた。

以上のことから、本届出製品の最大一日摂取目安量1.6g(5粒)を超えて摂取しても、安全性に問題ないと判断した。

【摂取する上での注意事項】
多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進されるものではありません。
原材料表示をご確認の上、アレルギー体質の方は摂取をお控えください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
本品は公益財団法人日本健康・栄養食品協会の健康補助食品GMP適合認定を取得した製造工場で製造しており、GMPに準拠した製造および品質管理を行っています。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
<食後血糖値の上昇を緩やかにする機能について>
1.標題
イヌリンによる食後血糖値上昇を緩やかにする作用に関する定性的研究レビュー
2.目的
キクイモ由来イヌリンを含む食品には、疾病に罹患していない健常な成人の食後血糖値の上昇を緩やかにする機能があることを検証する。
3.背景
イヌリンによる食後血糖値上昇が緩やかになることはいくつか報告があるが、健常者を対象とした研究レビューは未だ行われていない。
4.レビュー対象とした研究の特性
「医中誌」「JDreamIII」「PubMed」「The Cochrane Library」を用いて論文検索を行った。対象(P) が、疾病に罹患していない健常な成人、介入(I)がイヌリンを含む食品の摂取、対照(C)がプラセボ食品の摂取、無介入または摂取前値、アウトカム(O)が負荷食後の食後血糖値、である論文を収集した。
5.主な結果
5 報の論文を採用した。 5 報中 3 報において、イヌリンの摂取により食後血糖値の上昇が有意に抑制されていた。境界域の者を含む論文が 1 報あったため、これを除いた論文群でも考えたところ、この論文群では 4 報中 2 報で有意な効果が見られていた。
6.科学的根拠の質
5 報の採用論文はいずれもRCT試験であり、デザイン上の問題はない。限界としては、5 報の結果には中程度の非一貫性がある。さらに、今回の採用論文の中には二重盲検についての記述が無いものが存在するが、エビデンス総体をみたときに大きな問題となるようなリスクはなく、科学的根拠の質は高いと考えられる。
したがって、本研究レビューの結果から、イヌリンの食後血糖値の上昇を緩やかにする機能は、科学的根拠があると判断した。