2021年4月3日土曜日

桑の葉&茶カテキンの恵み(株式会社和漢)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

株式会社和漢の機能性表示食品,桑の葉&茶カテキンの恵みのエビデンス(科学的根拠)


株式会社和漢
が消費者庁に届出た機能性表示食品【桑の葉&茶カテキンの恵み】のエビデンス。科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

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機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
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機能性表示食品まとめ一覧

株式会社和漢

【届出番号】
F962

【届出日】
2021/02/26

【届出者名】
株式会社和漢
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
桑の葉&茶カテキンの恵み

【食品の区分】
加工食品(サプリメント形状)

【機能性関与成分名】
桑の葉由来イミノシュガー

茶カテキン(ガレート型カテキンとして)

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【表示しようとする機能性】

本品には桑の葉由来イミノシュガー及び茶カテキン(ガレート型カテキンとして)が含まれます。桑の葉由来イミノシュガーは、食事に含まれる糖の吸収を抑えて、食後に上がる血糖値を抑える機能が報告されています。茶カテキン(ガレート型カテキンとして)には、肥満気味の方のお腹まわりの脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)を減少させ、体重の減少をサポートし、高めのBMIを低下させる機能があることが報告されています 。

【想定する主な対象者】
肥満気味の健康な成人または健康な成人

【安全性の評価方法】
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
本届出食品の機能性関与成分「桑の葉由来イミノシュガー」及び「茶カテキン(ガレート型カテキンとして)」の同時摂取による喫食実績はないため、それぞれの機能性関与成分にて安全性を評価した。

【桑の葉由来イミノシュガー】
クワは東アジア原産のクワ科の落葉高木であり、果実や葉を食用とするほか、果実は着色に、葉は養蚕に用いられます。葉を適切に摂取する場合、安全性が示唆されています。
また、公益財団法人 日本健康・栄養食品協会が発刊している「JHFA 品解説書 青汁食品」において、安全性試験に関する情報についての調査の結果、桑葉に関する安全性試験の情報として、桑葉粉末に関する過剰摂取試験(桑の葉由来イミノシュガーとして38 mg以上)、長期摂取試験(桑の葉由来イミノシュガーとして13 mg)において評価されており、安全性が確認されています。
本届出食品は桑の葉由来イミノシュガーを一日摂取目安量あたり2.42 mgになるよう設計されていることから、一日摂取目安量を守り、適切に使用すれば安全性に問題はない。

【茶カテキン(ガレート型カテキンとして)】
本届出食品の機能性関与成分である茶カテキン(ガレート型カテキンとして)は緑茶から抽出された成分で、日本においては1000年以上の食経験があります。
各種データベースを用いて安全性について調査したところ、海外において緑茶抽出物を含むサプリメントによる肝機能障害が疑われる事例が報告されています。しかし、いずれの報告も肝機能障害と緑茶抽出物との因果関係は明らかになっていません。そこで、「茶カテキン(ガレート型カテキンとして)」を用いた安全性試験の2次情報を調査したところ、茶カテキン(ガレート型カテキンとして)を過剰摂取(1,368 mg/日)させた試験において、臨床検査値、自他覚症状において、茶カテキンに起因する有害事象は見られなかったことが報告されています。
本届出食品は茶カテキン(ガレート型カテキンとして)を一日摂取目安量あたり150 mgになるよう設計されていることから、一日摂取目安量を守り、適切に使用すれば安全性に問題はない。

以上から、本届出食品を適切に摂取する場合、安全性に問題ないと評価した。

【摂取する上での注意事項】
■本製品の多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。
■原材料をご参照の上、食物アレルギーのある方はお召し上がりにならないでください。
■一日の摂取目安量を守り、飲みすぎないようご注意ください。
■糖尿病治療薬を服用している場合は医師、薬剤師に相談してください。
■植物由来の成分を使用している為、斑点や色調がバラつく場合がありますが、品質に問題はありません。
■乳幼児の手の届かないところに保管してください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
本届出食品を製造している工場は、国内の健康補助食品GMP認定工場で、予め定められた適正な製造基準に従って製造しています。GMPとは、「適性製造規範 (Good Manufacturing Practice) 」の略で、医薬品のGMPを参考に制定されたものです。本制度に適合した工場では、以下の様な徹底した製造管理・品質管理により製品を製造しています。・使用する原料のチェックを毎回行っています。・製品毎に決められた製造方法、条件により製造されています。・製造した結果は必ず記録書として残し、賞味期限内保管しています。・製造工程中には製品毎に決められた項目のチェックを行い、最終製品においては製造ロット毎に予め決められた品質項目について分析し異常の有無を確認し品質規格を外れた製品は排除しています。・製造した製品はロット毎に、品質分析結果と製造記録を確認し、どちらも問題ない場合にのみ出荷されます。・以上の製造を異物混入や腐敗などが発生しない様に、設備環境としても作業者に対しても厳密な衛生管理体制で行っています。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
1. 食事に含まれる糖の吸収を抑えて、食後に上がる血糖値を抑える機能
【標題】
桑の葉由来イミノシュガーの摂取による、食後の血糖値上昇抑制に関する研究レビュー

【目的】
成人健常者を対象として、桑の葉由来イミノシュガーの経口摂取による食後血糖値の上昇抑制機能について評価しました。

【背景】
桑葉は蚕の餌として長年栽培され、桑の実についても食品として利用されてきた実績がある馴染みの深い植物です。桑葉においてはイミノシュガーと呼ばれるアザ糖の一種(1-デオキシノジリマイシン(DNJ)、2-O-α-D-ガラクトピラノシル-1-デオキシノジリマイシン(GAL-DNJ)、ファゴミン)が同定され、スクロースやマルトース等の二糖を単糖に分解するα-グルコシダーゼの活性を阻害する作用がin vitroにおいて示されています。臨床試験においても、イミノシュガーを含む桑葉摂取により食後の血糖値上昇抑制作用が報告されています。
つまり、桑の葉由来イミノシュガーには、食事由来の糖質の吸収を抑制することで、血糖値の上昇を抑制する機能があると考えられますが、健常者に絞って評価した研究レビューは少ないです。そこで我々は、健常者を対象に、イミノシュガーの単回経口摂取による食後の血糖値上昇抑制作用について、システマティックレビューの手法を用いた解析を実施しました。

【レビュー対象とした研究の特性】
外国語及び日本語のデータベースを使用し、ランダム化比較試験(RCT)・準RCTを対象に検索をおこないました。対象の集団は、健康な成人男女であり、最終的には1報の論文を採用しました。

【主な結果】
評価対象の1報を評価した結果、食後の血糖値上昇抑制機能に対して肯定的であり、その有効性が認められていました。対象者は20~64歳の健常男女であったため、幅広い年代で男女の区別なく機能性を得られると判断しました。一日当たりの桑の葉由来イミノシュガーの摂取量は2.42 mgでした。したがって、totality of evidenceの観点から、桑の葉由来イミノシュガーの摂取は、成人健常者の食後の血糖値の上昇を抑制する機能に関して肯定的であると判断しました。
本品は一日当たりの摂取目安量中に桑の葉由来イミノシュガーを2.42 mg以上含んでおり、食後の血糖値上昇抑制が期待できると判断しました。

【科学的根拠の質】
本研究レビューでは、桑の葉由来イミノシュガーの摂取の効果について1報のRCT論文を評価しました。本研究レビューにおいて、採用論文におけるバイアス・リスクは「低」であり、バイアス・リスクは「低」と評価しました。また、本研究レビューの限界として、論文数が1報しかないことが挙げられます。そのため、今後、さらなる研究が必要であると考えられました。

2. 肥満気味の方のお腹まわりの脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)、体重を減らすことで、高めのBMIを低下させる機能
【標題】
茶カテキン(ガレート型カテキンとして)による体重、BMI、腹部脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)減少機能に関する研究レビュー

【目的】
肥満気味の成人健常者を対象として、茶カテキン(ガレート型カテキンとして)の経口摂取による体重、BMI、腹部脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)の減少機能について評価しました。

【背景】
緑茶は、ポリフェノールの一種であるカテキンを豊富に含んでいます。茶カテキンには、遊離型であるカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、エピガロカテキンの4種類とガレート型であるカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの4種類が含まれています。これまでの研究で、抗酸化作用、脂質代謝、糖代謝などにおいて様々な有効性が報告されています。
緑茶の脂質代謝への影響については、膵リパーゼ活性を阻害することが知られています。in vitroにおいて、ガレート型カテキンは膵リパーゼ活性を阻害しますが、遊離型カテキンは阻害しないことが示され、動物試験においても、ガレート型カテキンによる食後中性脂肪値の上昇抑制作用が報告されています。
このように、茶カテキン(ガレート型カテキンとして)はヒトに対して脂質代謝に影響を与える可能性があると考えられますが、健常者に絞って長期間摂取した際の体重、BMI、腹部脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)に対する機能を評価した研究レビューは少ないため、我々は健常者を対象に体重、BMI、腹部脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)に与える影響について、システマティックレビューの手法を用いた解析を実施しました。

【レビュー対象とした研究の特性】
外国語及び日本語のデータベースを使用し、ランダム化比較試験(RCT)・準RCTを対象に検索をおこないました。対象の集団は、肥満気味の成人男女であり、最終的には10報の論文を採用しました。

【主な結果】
評価対象の10報を評価した結果、体重、BMIでは7報が、内臓脂肪では8報が、腹部皮下脂肪、腹部脂肪では6報が肯定的であり、その有効性が認められていました。また、対象者は20~65歳の肥満気味の方を含む健常男女であったため、幅広い年代で男女の区別なく機能性を得られると判断しました。一日当たりの茶カテキン(ガレート型カテキンとして)の摂取量は149.5~339.8 mgであり、摂取期間は12週間でした。したがって、totality of evidenceの観点から、茶カテキン(ガレート型カテキンとして)の摂取は、肥満気味の成人健常者の体重、BMI、腹部脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)の減少に関して肯定的であると判断しました。
本品は一日当たりの摂取目安量中に茶カテキン(ガレート型カテキンとして)を150 mg含んでおり、体重、BMI、腹部脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)の減少が期待できると判断しました。

【科学的根拠の質】
本研究レビューでは、茶カテキン(ガレート型カテキンとして)の摂取の効果について10報のRCT論文を評価しました。本研究レビューにおいて、全ての採用論文におけるバイアス・リスクは「低」であり、全研究のバイアス・リスクは低と評価しました。また、本研究レビューの限界として、10報中9報の採用論文において著者が所属する企業の試験食品を使用していたため、出版バイアスが存在する可能性があります。また、PubMed、The Cochrane Library、医中誌Webの3つデータベースを用いて、英語、和文の両方を検索していますが、網羅的に検索できているかという出版バイアスが存在する可能性はあります。

ピュレグミイミューズプラズマ乳酸菌(カンロ株式会社)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

カンロ株式会社の機能性表示食品,ピュレグミⅰMUSE(イミューズ)プラズマ乳酸菌のエビデンス(科学的根拠)

カンロ株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品【ピュレグミⅰMUSE(イミューズ)プラズマ乳酸菌】のエビデンス。科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

カンロ株式会社

【届出番号】
F961

【届出日】
2021/02/26

【届出者名】
カンロ株式会社
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【商品名】
ピュレグミⅰMUSE(イミューズ)プラズマ乳酸菌

【食品の区分】
加工食品(その他)

【機能性関与成分名】
プラズマ乳酸菌(L. lactis strain Plasma)
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品には、プラズマ乳酸菌(L. lactis strain Plasma)が含まれます。プラズマ乳酸菌はpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています。

【想定する主な対象者】
健康な方

【安全性の評価方法】
喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
①喫食実績による安全性評価  
プラズマ乳酸菌(L. lactis strain Plasma)を同等量(1000億個)含む類似食品(ピュレサプリグミiMUSEプラズマ乳酸菌、ピュレグミプラス iMUSEプラズマ乳酸菌)が、2019年4月から2020年9月にかけて日本全国で販売された 。現在まで、これら類似食品で重大な健康被害は報告されていない。よって、類似食品の喫食実績による食経験から、当該製品の機能性関与成分であるプラズマ乳酸菌(L. lactis strain Plasma)には十分な安全性があると判断した。

②医薬品との相互作用に関する評価
医薬品との相互作用について当該製品摂取で問題となるような報告は無かった。

以上より、当該製品の安全性に問題はないと考えられた。

【摂取する上での注意事項】
多量摂取によって、より健康が増進するものではありません。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
当該製品は、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000を取得している工場で製造している。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
①標題:
「ピュレグミiMUSE(イミューズ)プラズマ乳酸菌」に含まれるプラズマ乳酸菌(L. lactis strain Plasma)の健康な人の免疫機能の維持に関する評価

②目的:
L. lactis strain Plasmaを健康な方が摂取することによって、L. lactis strain Plasmaを摂取しない場合と比較して免疫機能が維持されるかを明らかにする。

③背景:
L. lactis strain Plasmaは、酸乳から分離されたチーズやヨーグルトの発酵に使われる乳酸菌の一種で、免疫調節に重要なプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)を活性化することが見いだされている。pDCは健康維持に重要な役割を担っている免疫細胞と考えられているため、L. lactis strain Plasmaの摂取によってpDCの活性を高めることは、免疫機能の適切な維持さらには日常生活での体調管理に役立つと期待される。
これまでに、L. lactis strain PlasmaによるpDCの活性化は、細胞を用いた試験管内での評価や、モデル動物を用いた研究により明らかになっている。また、ヒトを対象としたL. lactis strain Plasmaを摂取する試験も実施されており、血液中のpDCを活性化することに加え、健康維持に効果があるといった結果が報告がされている。しかし、L. lactis strain Plasmaの摂取による効果について明確ではなかったため、「免疫機能の維持」に着目して、網羅的に文献調査を行うことでL. lactis strain Plasmaの有効性を評価した。

④レビュー対象とした研究の特性
文献の検索は、5つのデータベースを用いて、2020年3月31日に、公表された和文と英文論文を対象に実施した。その結果、調査対象となる文献が6報得られた。6報のうち、pDCへの作用について報告した文献は6報、体調に関する全身の自覚症状について報告した文献は6報、体調に関する特定の部位の自覚症状について報告した文献は5報あった。いずれの文献も研究の質に問題はなく、調査対象として採用できるものであった。利益相反については適切に記載されていた。

⑤主な結果
調査対象の文献6報は全て、L. lactis strain Plasmaを1日あたり1000億個摂取していた。pDCへの作用について報告した文献6報のうち3報でpDC活性化を示す指標が対照群と比較して有意に高値であった。体調に関する全身の自覚症状について報告した文献6報のうち4報で全身の自覚症状(全身倦怠感、寒気、熱っぽさ、総合的な臨床症状、体調または疲労)が対照群と比較してより軽度に維持されていた。体調に関する特定の部位の自覚症状について報告した文献5報のうち全てで特定の部位の自覚症状(くしゃみ、鼻汁、鼻閉、のどの痛み、せき、頭痛、関節痛または筋肉痛)が対照群と比較してより軽度に維持されていた。

⑥科学的根拠の質
調査対象の文献6報は、いずれも研究の質が高く、各項目に関して一定の根拠が認められた。これらを総合的に判断し、L. lactis strain Plasmaの免疫機能の維持効果について示唆的な根拠があると判断した。調査対象の文献が6報と十分に多いとは言えないことが本調査の限界であり、更なる臨床研究が望まれる。

クアトロ焙じ茶(株式会社佐藤園)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

株式会社佐藤園の機能性表示食品,クアトロ焙じ茶のエビデンス(科学的根拠)

株式会社佐藤園が消費者庁に届出た機能性表示食品【クアトロ焙じ茶】のエビデンス。科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

株式会社佐藤園

【届出番号】
F960

【届出日】
2021/02/26

【届出者名】
株式会社佐藤園
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
クアトロ焙じ茶

【食品の区分】
加工食品(その他)

【機能性関与成分名】
難消化性デキストリン(食物繊維)

GABA(γ-アミノ酪酸)

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【表示しようとする機能性】

本品には難消化性デキストリン(食物繊維として)が含まれています。
難消化性デキストリン(食物繊維として)には、食後血糖値の上昇を抑制する機能があることが報告されています。
また、難消化性デキストリン(食物繊維として)には、食後血中中性脂肪値の上昇を抑制する機能があることが報告されています。
さらに、難消化性デキストリン(食物繊維として)には、おなかの調子を整える機能があることが報告されています。
本品にはGABAが含まれています。
GABAには血圧が高めの方に適した機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
健常者(食後の血糖値や中性脂肪が気になる方、おなかの調子が気になる方、高めの血圧が気になる方)

【安全性の評価方法】
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
【難消化性デキストリン(食物繊維として)】
本品は、機能性関与成分難消化性デキストリン(食物繊維として)を1日目安摂取量あたり5g配合した食品である。
難消化性デキストリンはトウモロコシでん粉由来の水溶性食物繊維であり、特定保健用食品の関与成分としても多くの製品に利用されている。
難消化性デキストリンを使用した特定保健用食品は数多く、長年販売されており、素材としての食経験は十分であると考えられる。
しかしながら、本品としての喫食実績がないためデータベースにて安全性に関する情報を検索した。その結果、重篤な有害事例は報告されておらず、適切に摂取すれば安全上の問題はないと考えられる。

【GABA】
当該食品は機能性関与成分GABAを一日摂取目安量あたり12.3mg配合した加工食品である。
GABAは野菜や果物、穀物に多く含まれているアミノ酸の一種であり、例えばナスやトマトには100gあたりGABAが20~50mg含まれる。また、GABAは特定保健用食品の関与成分として知られており、GABAを配合した特定保健用食品が市販されている。
当該食品に含まれるGABAと同じ原料メーカーのGABAを配合した食品は、2003年頃より多数の商品が販売されている。原料メーカーから発売されたGABA配合の錠剤形状食品(2003年発売、一日摂取目安量あたりのGABA配合量120mg)をはじめとして、一日摂取目安量あたりGABAを数mg~200mg程度配合した各種製品が日本全国で販売されているが、これまでにGABAが原因となる重篤な健康被害は報告されていない。
GABAは分子量103の単一の低分子化合物であり、基原によらずGABAの性状は一定である。従って各安全性試験で用いられたGABAと当該製品に含まれるGABAは同等であると言える。このため、安全性試験の結果を当該製品に含まれるGABAの安全性として判断することに問題はないと考えられる。
なお、理論的に考えられる医薬品との相互作用として、GABAは降圧薬等との併用により低血圧を起こす可能性があるとされている。このため、降圧薬等を服用している場合は医師、薬剤師に相談するなどの注意が必要であり、パッケージにおいて注意喚起している。
以上から、降圧薬等との併用には注意が必要であるが、機能性関与成分GABAを配合した当該食品の安全性に問題はないと考えられる。

【摂取する上での注意事項】
●1日の摂取目安量をお守りください。
●原材料をご参照の上、食物アレルギーのある方はご利用を控えてください。
●色や風味に違いがみられる場合がありますが、品質には問題ありません。
●体質、体調により一時的にお腹がゆるくなることがあります。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
本品の製造所は、公益財団法人日本健康・栄養食品協会の健康食品GMP認定を取得しており、当該GMP基準に準拠して生産・製造及び品質管理を行っています。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
【難消化性デキストリン(食物繊維として)】
標題
①難消化性デキストリンを用いた健常成人に対する食後血糖値の上昇抑制作用
②難消化性デキストリンを用いた健常成人に対する食後血中中性脂肪上昇抑制作用
③難消化性デキストリンを用いた健常成人に対する整腸作用(便通改善作用)
に関するシステマティックレビュー(メタアナリシス)

目的
難消化性デキストリンを摂取することにより下記作用を確認することを目的とした。
①健常成人(空腹時血糖値126mg/dL未満)に対する食後血糖値の上昇抑制作用
②空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人に対する食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用
③健常成人あるいは便秘傾向の成人に対する整腸作用(便通改善作用)

背景
①食後血糖値の上昇抑制作用
糖尿病患者数の増加は日本において極めて深刻な問題のひとつとなっている。糖尿病に罹患しないためには、食事療法などにより食後血糖値をコントロールすることが非常に重要であるが、特に、食後血糖値は糖尿病に関する指標として注目されている。そこで、特定保健用食品の関与成分でもある難消化性デキストリンの食後血糖値の上昇抑制作用に関するシステマティックレビュー(メタアナリシス)を実施した。

②食後血中中性脂肪上昇抑制作用
現在、メタボリックシンドロームをはじめとした生活習慣病の患者数が増加している。特に脂質異常症は動脈硬化の危険因子であることから、食生活の改善などによる一次予防が望まれており、食後血中中性脂肪値の上昇を抑制する食品素材が注目視されている。そこで、特定保健用食品の関与成分でもある難消化性デキストリンの食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用に関するシステマティックレビュー(メタアナリシス)を実施した。

③整腸作用(便通改善作用)
現在、メタボリックシンドロームをはじめとした生活習慣病の患者数が増加している。食生活を見直すことが注目視されている中で、食物繊維が生活習慣病に対する予防効果があると言われており、第6の栄養素としてその重要性が認識されている。難消化性デキストリン(食物繊維)は、便通および便性改善作用を持つことが報告されている。そこで、特定保健用食品の関与成分でもある難消化性デキストリンの整腸作用(便通改善作用)に関するシステマティックレビュー(メタアナリシス)を実施した。

レビュー対象とした研究の特性
①食後血糖値の上昇抑制作用
検索日:2015年1月5日(英文)、2014年12月25日(和文)
検索対象期間:各データベースにおける全ての期間
対象集団の特性:空腹時血糖値126mg/dL未満の健常成人
最終的に評価した論文数:43報
研究デザイン:ランダム化比較試験(RCT)

②食後血中中性脂肪上昇抑制作用
検索日:2015年6月25日
検索対象期間:各データベースにおける全ての期間
対象集団の特性:空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人(空腹時血中中性脂肪値150mg/dL未満の健常成人および空腹時血中中性脂肪値150~199mg/dLの軽症者)
最終的に評価した論文数:9報
研究デザイン:ランダム化比較実験(RCT)

③整腸作用(便通改善作用)
検索日:2015年1月5日(英文)、2014年12月15日(和文)
検索対象期間:各データベースにおける全ての期間
対象集団の特性:健常成人および便秘傾向者
最終的に評価した論文数:26報
研究デザイン:ランダム化比較試験(RCT)

主な結果
①食後血糖値の上昇抑制作用
評価項目「食後血糖値30、60分」、「食後血糖値の濃度曲線下面積(AUC0-120min)」について、対照群と比較して難消化性デキストリン摂取群が有意に食後血糖値を低下させることが確認された。また、境界域血糖値の者(空腹時血糖値110mg/dL以上、126mg/dL未満)を除いた正常域の者(空腹時血糖値110mg/dL未満)を対象にした論文を調査し、該当論文に対して追加的解析を行った。その結果、正常域の者においても難消化性デキストリン摂取群は、対照群と比較して食後血糖値を有意に低下させることを確認した。

②食後血中中性脂肪上昇抑制作用
4つの評価項目「食後血中中性脂肪値(2,3,4時間)」および「血中濃度曲線下面積(AUC0-6h)」の実測値および変化量について、対照群と比較して難消化性デキストリン摂取群が食後血中中性脂肪値を有意に低下させることが確認された。また、採用論文の全てに空腹時血中中性脂肪値がやや高めの成人が含まれていたため、疾病に罹患していない健常成人(空腹時血中中性脂肪値が150mg/dL未満)のみで追加的解析を行い、別途定性評価を行った。その結果、健常成人においても難消化性デキストリン摂取群は、対照群と比較して食後血中中性脂肪値を有意に低下させることを確認した。

③整腸作用(便通改善作用)
「排便回数」「排便量」において、対照群と比較して難消化性デキストリン(食物繊維)3.8~7.7gを摂取することで整腸作用(便通改善作用)が認められたと評価に至った。摂取量による部分集団解析では、効果量に関する用量依存性がみられ、低用量群(5g/日以下の集団)に比較して、高用量群(5g/日を超える集団)において統合効果量が高くなっていることが確認された。低用量群においても「排便回数」および「排便量」で統合効果量に有意差が認められたことから、整腸作用が期待できる一日推奨摂取目安量は、5gが適切と考えられる。

科学的根拠の質
ランダム化の方法について記載のないものや単盲検、脱落例はあったが、非直接性、不精確性、非一貫性はないと判断した。有効性がないとする未公表データの存在は否定できないが、仮に存在したとしても結果に対しての影響は小さいと判断した。
以上のことから、科学的根拠の質は高いと評価した。

【GABA】
標題
GABAの、血圧が高めの健常者の血圧を低下させる効果について。

目的
血圧が高めの健常者が長期間GABAを含む食品を摂取した場合と、GABAを含まない食品を摂取した場合で、血圧低下効果に違いがあるかどうかを検証することを目的とした。

背景
適正な血圧の維持は健康の維持増進において重要な取り組みである。血圧低下効果があるとされるGABAの機能について検証するため、本研究レビューを行った。

レビュー対象とした研究の特性
2020年3月9日に、2020年3月までに発表された論文を対象にして検索を行った。レビュー対象は、血圧が高めの健常者を研究対象とし、無作為化対照試験(GABAを含む食品を摂取する人とGABAを含まない食品を摂取する人を無作為に分け、それぞれの結果を照らし合わせて評価する試験)で査読付論文(専門家による審査を経た論文)とした。最終的に評価した論文は11報あった。利益相反(研究の結果に影響を与え得る利害関係)について、記述がない論文もあったが特に大きな問題となるものはなかった。

主な結果
各論文では血圧低下効果は、収縮期血圧(心臓が収縮した時に指し示す最大血圧)および拡張期血圧(心臓が拡張した時に指し示す最小血圧)の各指標で評価されていた。どちらの指標も、血圧が高めの健常者が12.3mg以上のGABAを含んだ食品は、GABAを含まない食品と比較して血圧が高めの人の血圧を下げる有意な効果(統計学上、偶然ではなく意味のある効果)が認められると判断された。

科学的根拠の質
収集した論文の中には、研究方法に偏り(バイアス)があり、結果が正しく出ない可能性があるものがあった。また、効果がないとする研究結果が論文として発表されていない可能性があった。これらの問題点は残るものの、ほぼすべての論文で、適切な被験者数で、かつ、本研究レビューの目的に合った条件で試験がなされており、本研究レビューで評価した論文は表示しようとする機能性の科学的根拠として問題のないものであった。

1日分の野菜(株式会社伊藤園)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

株式会社伊藤園の機能性表示食品,1日分の野菜のエビデンス(科学的根拠)

株式会社伊藤園が消費者庁に届出た機能性表示食品【1日分の野菜】のエビデンス。科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

株式会社伊藤園

【届出番号】
F959

【届出日】
2021/02/26

【届出者名】
株式会社伊藤園
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
1日分の野菜

【食品の区分】
加工食品(その他)

【機能性関与成分名】
難消化性デキストリン(食物繊維)

GABA(γ-アミノ酪酸)

クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品には難消化性デキストリン(食物繊維)、GABAが含まれます。難消化性デキストリン(食物繊維)は、食事から摂取した糖や脂肪の吸収を抑えることにより、食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇を抑制することが報告されています。GABAには血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
食後の血中中性脂肪や血糖値が気になる健常成人、血圧が高めの健康な成人

【安全性の評価方法】
喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
当該製品は、弊社で2015年に発売を開始した「栄養強化型1日分の野菜」と同等の飲料であり、これまでに約9520万本の販売実績があります。日本国内で幅広い世代で男女問わず飲んでいただいており、これまで「栄養強化型1日分の野菜」に起因する重篤な健康被害情報はありませんでした。
よって、当該製品も安全であると判断しておりますが、体調に異変を感じた際は、速やかに摂取を中止し、医師に相談していただきたいと考えております。また、降圧剤等の医薬品と併用すると、血圧を下げすぎてしまう可能性がありますので、服用している方は医師、薬剤師にご相談ください。

【摂取する上での注意事項】
●多量に摂取することにより、疾病が治癒したり、より健康が増進できるものではありません。
●摂り過ぎあるいは体質・体調により、おなかがゆるくなることがあります。
●降圧剤等の医薬品を服用している方は医師、薬剤師にご相談ください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
【生産体制】当該製品は、国が認証している食品の安全管理手法(総合衛生管理製造過程)、または、国際的な食品の製造・管理方法(FSSC22000)に準じた手順書を作成し、製造しています。原材料の受け入れから製品の出荷に至るまでこの手順書をもとに製造することで、均一で衛生管理の行き届いた製品をお客様にお届けしています。万一、不良品ができた場合には、いつ、どこで発生したのか分かる仕組みになっており、原因を究明できる体制を取っています。また、製造している工場自体も定期的に監査しています。不適格な工場は製造を中止し、基準を満たした場合のみ製造できる仕組みになっています。【製造及び品質管理体制】手順書による製造工程の管理、工場の管理と共に、最終製品は出荷検査を実施しています。規格に適合した製品のみ出荷する仕組みになっており、安全な製品をお客様にお届けしています。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
1. 難消化性デキストリン(食物繊維)
【標題】
難消化性デキストリンを食事と合わせて摂取することによって、食後血糖値の上昇
抑制および食後の血中中性脂肪の上昇抑制作用が見られるか

【目的】
当該製品では以下の2つのことについて調査しました。
1) 健常成人(空腹時血糖値126mg/dL未満)に対して難消化性デキストリンを摂取することにより、食後血糖値の上昇抑制作用が見られるか

2)空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人(空腹時血中中性脂肪値150mg/dL未満の健常成人および空腹時血中中性脂肪値150以上、200mg/dL未満の軽症者※)に対して難消化性デキストリンを摂取することにより、食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用が見られるか
※対象者は健常成人(空腹時血中中性脂肪150mg/dL未満)および機能性表示食品の届出等に関するガイドラインで示された「特定保健用食品の表示許可等について」(平成26年10月30日付け消食表第259号)の別添2「特定保健用食品申請に係る申請書作成時の留意事項」において特定保健用食品の試験方法として記載された対象被験者の範囲(正常高値域:空腹時血中中性脂肪値120~149mg/dLおよびやや高め:空腹時血中中性脂肪値150~199mg/dL)です。

【背景】
1)2)
日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、食物繊維の摂取基準は18歳以上の男女において、目標量が男性19~20 g/日、女性17~18 g/日と設定されていますが「平成24年国民健康・栄養調査報告」によると、20歳以上の1日当たりの食物繊維摂取量は平均14.8 gとされており、食物繊維の摂取不足が推測されます。一方で、難消化性デキストリンはとうもろこしの澱粉から作られた水に溶けやすい食物繊維であり、食後の血糖値の上昇を抑える効果や食後の血中中性脂肪上昇を抑制する効果などが報告されています。そこで今回、水溶性食物繊維である難消化性デキストリンの、食後の血糖値の上昇を抑える効果と食後の血中中性脂肪上昇を抑える効果についてそれぞれ総合的に調査しました。

【レビュー対象とした研究の特性】
1)本研究のデザインは、システマティックレビュー(メタアナリシス)です。PubMed、Cochrane Library、医中誌Web、CiNii Articlesの4つの電子データベースを使用し、健常成人を対象に難消化性デキストリンを用いて食後血糖値の上昇抑制作用について調査したランダム化比較試験(RCT)を収集しました。各RCT論文の質の評価を行い、3つの評価項目「食後血糖値30分」、「食後血糖値60分」、「食後血糖値の濃度曲線下面積(AUC0-120min)」について、難消化性デキストリン摂取群と対照群の差のデータを統合しました。統合の手法は、Random effect modelであるDerSimonian-Laired法を用いました。

2)本研究のデザインは、システマティックレビュー(メタアナリシス)です。PubMed、Cochrane Library、医中誌Web、CiNii Articles の4つの電子データベースを使用し、空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人を対象に難消化性デキストリンを用いて食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用について調査したランダム化比較試験(RCT)を収集しました。各RCT論文の質の評価を行い、4つの評価項目「食後血中中性脂肪値(2,3,4時間)」および「血中濃度曲線下面積(AUC0-6h)」の実測値および変化量について、難消化性デキストリン摂取群と対照群の差のデータを統合しました。統合の手法は、Random effect modelであるDerSimonian-Laired法を用いました。

【主な結果】
1)43報のRCT論文が抽出されました。統計解析の結果、全ての評価項目において、対照群と比較して難消化性デキストリン摂取群が有意に食後血糖値を低下させることが認められました。さらに、難消化性デキストリン(食物繊維として)摂取量の中央値は5 gであり、難消化性デキストリン(食物繊維として)5 gを食事と合わせて摂取することによって、食後血糖値の上昇を抑制する作用が期待できることが示されました。

2)9報のRCT論文が抽出されました。統計解析の結果、全ての評価項目において、対照群と比較して難消化性デキストリン摂取群が食後血中中性脂肪値を有意に低下させることが確認されました。また、難消化性デキストリン(食物繊維として)の推奨摂取量は5gと評価しました。

【科学的根拠の質】
1)2)
難消化性デキストリン(食物繊維)5 .0gを摂取することによって、食後血糖値の上昇抑制作用、食後血中中性脂肪の上昇抑制作用が期待できることが示されました。ただし今後の研究によっては、システマティックレビューの結果が変わる可能性があるため、継続した調査が必要です。また、1つの食品だけを摂取すれば問題ないという考えではなく、食生活や運動などにも注意を払う必要があります。食事療法だけでなく、運動療法、その他生活習慣などとの交絡因子の影響について、継続した研究が必要と考えられます。

2. GABA
【標題】
「1日分の野菜」に含有する機能性関与成分GABAの血圧低下に関する研究レビュー
【目的】
 当該製品を販売するにあたり、GABAの血圧降下作用に関して科学的な根拠があるのか「健康な成人がGABAを含む食品を摂取すると血圧が下がるか」について文献を調査しました。
【背景】
 GABAは自然界に広く分布するアミノ酸の一種であり、一般に脊椎動物等における抑制性の神経伝達物質として広く知られています。経口摂取した場合の機能として自律神経系に作用することで血圧降下作用を示すことが報告されています。しかし、GABAのこれらの効果を総合的に調べ効果の有無を判断した研究はなかったため、今回調査しました。
【レビュー対象とした研究の特性】
 日本語の文献(1975年以降に書かれたもの)と英語の文献(1971年以降に書かれたもの)を調査しました。検索の際には健康な成人及び軽症高血圧者を対象とした試験を実施している文献を探しました。調査の結果、15件の文献がヒットしました。
【主な結果】
 血圧降下作用について調査した文献には、GABAを12.3mg摂取すると被験者の収縮期血圧(SBP)及び拡張期血圧(DBP)が低下し、軽症高血圧者の方を除外して評価しても同様に血圧を低下させることが明らかとなりました。また、正常血圧者のみを対象とした結果においてはSBP及びDBPは低下しないことが明らかとなりました。よって、GABAは血圧が高めの方の血圧を下げる機能がありますが、正常血圧者の血圧は下げないと考えられます。
【科学的根拠の質】
 GABAの血圧降下作用を確認した文献は、15件中11件がRCT、4件が非RCTでした。バイアス・リスクや非一貫性については中程度でしたが、直接性、不精確、その他バイアスは低く、総じて研究の妥当性・信頼性は中程度から高程度と考えられました。

 よって、「1日分の野菜」は難消化性デキストリン(食物繊維)を5.0g配合しているため、食事と合わせて摂取することによって、食後の血糖値の上昇抑制および食後の血中中性脂肪の上昇抑制作用が期待されます。また、「1日分の野菜」はGABAを35mg含有しているため、血圧が高めの方の血圧を下げる機能が期待できます。

おいらせ黒にんにく(有限会社柏崎青果)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

有限会社柏崎青果の機能性表示食品,おいらせ黒にんにく 機能性表示食品のエビデンス(科学的根拠)

有限会社柏崎青果が消費者庁に届出た機能性表示食品【おいらせ黒にんにく 機能性表示食品】のエビデンス。科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

有限会社柏崎青果

【届出番号】
F958

【届出日】
2021/02/26

【届出者名】
有限会社柏崎青果
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
おいらせ黒にんにく 機能性表示食品

【食品の区分】
加工食品(その他)

【機能性関与成分名】
GABA(γ-アミノ酪酸)
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品にはGABAが含まれます。GABAには血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
健常な範囲で血圧が高めの方

【安全性の評価方法】
喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
本製品「おいらせ黒にんにく 機能性表示食品」は、にんにくのみが原料の加工食品であり、機能性関与成分GABAは野菜や果物、穀物等に多く含まれるアミノ酸である。
本製品と同等の製品である従来製品「おいらせ黒にんにく」等は平成19年頃から継続的に販売され、平成27年3月からの5年間で累計228,882kgの販売実績があり、日本、米国、ヨーロッパ、アジアの広い地域で、幅広い年代に食されてきた。従来製品の原材料と製造方法等がすべて本製品と同様であるため、従来製品のGABA含量も本製品と同等と考えられる。これまでに、従来製品について健康被害情報の報告はない。よって、本製品は喫食実績による食経験の評価により、十分な安全性が確認されている。
本製品開発時の唯一の懸念事項に、アクリルアミドが挙がった。本製品の一日摂取目安量67gの摂取を加味した日本人のアクリルアミド推定平均摂取量は、成人男性0.52μg/㎏体重/日、成人女性0.59μg/㎏体重/日と算出された。これらの値は、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が生殖毒性、発生毒性等は想定されないと報告している平均的な摂取量を大きく下回る。また、JECFAが報告する動物試験結果と比較し、生殖・繁殖毒性等に影響を及ぼす量でないことも判明した。以上より、本製品67gを継続摂取した場合の安全性については十分検討され、評価されている。
さらに、GABAを関与成分とする複数の特定保健用食品についての食品安全委員会の審議によれば、適切に摂取される場合には安全性について問題がないとの判断であった。本製品のGABA一日摂取目安量20mgは問題がないとされる範囲に入る。GABAは単一の低分子化合物であり、基原による性質の違いはなく、安全性試験で用いられたGABAと本製品のGABAは同等と考えられ、安全性試験の結果を本製品のGABAの安全性として適用することができる。
医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報によると、GABA は、降圧薬等との併用により低血圧を起こす可能性があることが判明した。しかし、本製品は降圧薬等を服用するような患者を対象としていない。念のため、摂取上の注意事項として、降圧剤を服用している場合は医師や薬剤師に相談するよう、注意喚起をしている。降圧剤等との併用に関する対策は十分に講じられており、本製品の販売は適切である。

【摂取する上での注意事項】
本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。疾病に罹患している場合又は降圧剤を服用している方や食事制限を受けている方は医師、薬剤師に相談してください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
「黒にんにくにおける食品安全認証制度(FSC)」の認証を取得しており、同認証に沿った管理を行うことで、「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」及びHACCP制度化に基づいた衛生管理基準の遵守、原料の仕入れから適切なラベル表示に至るまでトレーサビリティの確保等を適切に行っている。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
【標題】
本製品「おいらせ黒にんにく 機能性表示食品」に含有する機能性関与成分GABAによる血圧低下作用に関する研究レビュー

【目的】
GABAの血圧低下効果を検証するため、リサーチクエスチョンを「血圧が正常もしくは高めの者(P)」が「8週間以上のGABAの摂取(I)」により「プラセボの摂取と比較して(C)」「血圧が低下するか(O)」として、研究レビューを実施した。

【背景】
平成30年の国民健康・栄養調査によれば、収縮期血圧が140 mmHg以上の人は男性36.2%、女性26.0%であることが報告されている。高血圧は脳梗塞、心筋梗塞等に繋がることもある。
米や野菜等に広く含まれるGABAには血圧降下作用が報告されていることから、正常高値血圧者およびⅠ度高血圧者(軽症高血圧者)に対しての血圧低下効果を定性的研究レビューで検証した。

【レビュー対象とした研究の特性】
日本人の疾病に罹患していない正常高値血圧者およびⅠ度高血圧者に対して、GABAを含む食品の8週間以上の継続摂取が血圧を低下させる効果を有するかを調査するため、2020年7月27日までに公表された全ての研究文献の検索を3つのデータベースにおいて実施し、一定水準以上のレベルと判断した13報につき、評価を行った。13報すべてに二重盲検法が採用されていた。

【主な結果】
13報のうち12報において、GABAの8週間以上の継続摂取により対照群と比較して収縮期血圧の有意な低下が確認された。13報のうち9報において、GABAの8週間以上の継続摂取により対照群と比較して拡張期血圧の有意な低下が確認された。
本研究レビューの結果、血圧が高めの健常者のGABA20 mg/日以上の継続摂取は、収縮期血圧と拡張期血圧を有意に低下させる血圧低下作用を有すると判断した。

【科学的根拠の質】
主要アウトカムについて、拡張期血圧の非一貫性については中/疑い(-1)であったが、その他においてはバイアスリスク等は全般的に低かった。本研究レビューの限界として、摂取期間が短いことが挙げられ、より長期に摂取した場合の効果は不明である。また、食品という多成分を含んだ形態での摂取のため、GABA以外の成分の効果を排除しきれない。しかし、多数の文献で多成分を配合した食品を被検食としても効果が認められたことから、一般的な食品形状であれば本レビュー結果を適用できると考えた。