2022年8月24日水曜日

ローズヒップの贈り物(日興薬品工業株式会社)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

機能性表示食品 届出企業全リスト

日興薬品工業株式会社:ローズヒップの贈り物の効果とエビデンス(科学的根拠)



届出番号・届出日・届出者名・(法人番号) ・商品名・食品の区分・機能性関与成分名
H293
2022/06/24
日興薬品工業株式会社
(8180001024089)
ローズヒップの贈り物
加工食品(その他)
ローズヒップ由来ティリロサイド
届出製品全リスト
日興薬品工業株式会社

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ローズヒップ由来ティリロサイドの機能性表示食品 日興薬品工業株式会社の機能性表示食品

参考
機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

生鮮食品の機能性表示食品

免疫維持に効果の機能性表示食品

鼻の不快感(花粉症)に効果のある機能性表示食品

痛風の発作を回避、尿酸値を下げる機能性表示食品

【表示しようとする機能性】

本品にはローズヒップ由来ティリロサイドが含まれます。ローズヒップ由来ティリロサイドにはBMIが高めの方の体脂肪を減らすのを助ける機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
疾病に罹患していないBMI が高めの方(未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦を除く。)

【安全性の評価方法】
既存情報による食経験の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
ローズヒップエキス末を使用した食品(一日摂取目安量あたりローズヒップ由来ティリロサイドを0.1 mg含む錠剤)が2005年の発売以来、14年以上、商品数として累計92万個以上販売されているが、本食品に起因する重篤な被害情報はないことから、ローズヒップエキス末の安全性は高いと考えられる。
当該食品に配合しているローズヒップエキス末は、上記ローズヒップエキス末と同製品であり、機能性関与成分のローズヒップ由来ティリロサイドも同一である。また、上記の錠剤食品は、第17改正日本薬局方「崩壊試験法」において、30分以内に崩壊することを販売者の森下仁丹株式会社に確認した。よって、ローズヒップ由来ティリロサイドは消化管内で遊離した状態で体内に吸収されると考えられる。液剤の清涼飲料商品である本届出商品も同様にローズヒップ由来ティリロサイドが消化管内で遊離した状態で吸収されると考えられるため、機能性関与成分の消化・吸収過程に違いはないと判断した。
以上により、既存情報から安全であると判断した。ローズヒップ由来ティリロサイドには、医薬成分との相互作用の報告はないが、ローズヒップとしては相互作用が報告されている。しかし、ローズヒップに含まれるビタミンCとの相互作用であり、森下仁丹株式会社のローズヒップエキスにはビタミンCは含まれていないことから当該製品が医薬品と相互作用を起こす可能性は低い。したがって、健常者が適切に摂取する場合、安全性に問題はないと判断した。


【摂取する上での注意事項】
本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。一日の摂取目安量を守ってください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
製造から充填・包装工程までを品質マネジメントシステムISO9001、一般社団法人日本健康食品規格協会のGMP適合認定システムを参考に原料受入れから内容物の製造、充填・包装工程、出荷までの一貫した品質保証体制を構築しています。社長を始め、統括管理書、製造管理責任者、製造衛生管理責任者、品質管理責任者が、従業員の教育を通して衛生管理の改善を行うなど、体制の継続的改善を進めています。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
標題:「ローズヒップの贈り物」に含まれるローズヒップ由来ティリロサイドの体脂肪低減作用に関するシステマティック・レビュー

目的:健康な成人において、ローズヒップ由来ティリロサイド含有食品の摂取がプラセボ食品の摂取と比較し、体脂肪低減を助ける作用を有するかを明らかにするため、システマティック・レビューを実施した。

背景:ローズヒップは、主にヨーロッパや中近東、北アフリカを原産とするバラ科植物の果実で、その種子に含まれるポリフェノールの一つがティリロサイドである。動物実験によりローズヒップの体脂肪低減作用が明らかになり、ティリロサイドがその関与成分として報告されている。しかし、これまでにヒトを対象とした網羅的な研究報告はなかった。そこで、本研究レビューにて、ローズヒップ由来ティリロサイドを含む食品の摂取による健康な成人における体脂肪低減を助ける作用について検証を行った。

レビュー対象とした研究の特性:各種学術論文および臨床試験登録データベースを用い、収録されているすべての文献を対象として検索を行った。その結果、健康な成人を対象としたランダム化並行群間比較試験の論文1報を採用した。

主な結果:採用した1報は、BMI (Body Mass Index) が25.0 kg/m2以上30.0 kg/m2未満の疾病に罹患していない健康な成人32名を対象としており、ローズヒップエキスを含む食品(1日あたりローズヒップ由来ティリロサイド0.1 mgを含む)の摂取は、プラセボ食品の摂取と比べ、腹部内臓脂肪面積、腹部皮下脂肪面積、腹部全脂肪面積の摂取12週間後における初期からの変化量が、有意に大きかった。

科学的根拠の質:採用した文献は1報であったため、科学的根拠の一貫性を示すことができなかった。しかし、採用した文献は、日本人を対象としたランダム化並行群間比較試験であり、試験計画がよく遵守されていることから、ローズヒップ由来ティリロサイドを含む食品の摂取が体脂肪低減を助ける作用を示すという結果が、後発の研究結果によって大きく変わる可能性は低いと考える。

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2022年8月19日金曜日

機能性表示食品リストとエビデンス(H280~H292)


H280
2022/6/20
1010001016860
日本水産株式会社

東京都港区西新橋一丁目3番1号
プレミアム海の元気DHA(ディーエイチエー)
H281
2022/6/21
5100001020008
株式会社ブルーベリー

長野県茅野市仲町15-13
ルテインZ100
H282
2022/6/21
5230001004848
富士化学工業株式会社
富山県中新川郡上市町横法音寺55番地
藻類DHA(ディーエイチエー)
H283
2022/6/21
6010601056847
株式会社くらしラボ
東京都江東区門前仲町1丁目6番4号
アイ・メモリー
H284
2022/6/21
9470001017500
株式会社伊吹島プロジェクト

香川県観音寺市植田町1618番地1
釜揚げいりこ
H285
2022/6/21
5200001009783
一丸ファルコス株式会社

岐阜県本巣市浅木318番地1
ナチュライトP
H286
2022/6/21
8010001193264
マルマンH&B株式会社

東京都千代田区神田司町2丁目2番地12
ナットウキナーゼ&GABA(アンドギャバ)
H287
2022/6/22
9290001079030
新大和漢方株式会社
福岡県福岡市早良区干隈3-16-1
ひざはやて粒
H288
2022/6/22
6011001017563
日本コカ・コーラ株式会社
東京都渋谷区渋谷4-6-3
ジョージア プラズマ乳酸菌 免疫ケア
H289
2022/6/22
6011001017563
日本コカ・コーラ株式会社

東京都渋谷区渋谷4-6-3
い・ろ・は・す プラズマ乳酸菌 免疫ケア
H290
2022/6/22
6011001017563
日本コカ・コーラ株式会社

東京都渋谷区渋谷4-6-3
ミニッツメイド プラズマ乳酸菌 免疫ケア
H291
2022/6/23
3300002004585
有限会社乃市商店

佐賀県小城市三日月町久米2523-1
毎日腸活!でちゃうキムチ
H292
2022/6/23
8010401029662
森永乳業株式会社
東京都港区芝5-33-1
毎朝爽快ジュレ

毎朝爽快ジュレ(森永乳業株式会社)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

機能性表示食品 届出企業全リスト

森永乳業株式会社:毎朝爽快ジュレの効果とエビデンス(科学的根拠)


届出番号・届出日・届出者名・(法人番号) ・商品名・食品の区分・機能性関与成分名
H292
2022/06/23
森永乳業株式会社
(8010401029662)
毎朝爽快ジュレ
加工食品(その他)
ラクチュロース
届出製品全リスト
森永乳業株式会社

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ラクチュロースの機能性表示食品 森永乳業株式会社の機能性表示食品

参考
機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

生鮮食品の機能性表示食品

免疫維持に効果の機能性表示食品

鼻の不快感(花粉症)に効果のある機能性表示食品

痛風の発作を回避、尿酸値を下げる機能性表示食品

【表示しようとする機能性】

本品にはラクチュロースが含まれます。ラクチュロースには、胃や小腸で分解、吸収されることなくそのまま大腸に届き、腸内環境を良好にする(善玉菌の代表であるビフィズス菌を増やしたり割合を高めたりする)機能や、お通じを増やす(排便回数を増やす)機能があることが報告されています。

【想定する主な対象者】
おなかの調子を整えたい人

【安全性の評価方法】
喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
○機能性関与成分「ラクチュロース」に関する評価
ラクチュロースは乳糖を原料として作られる難消化性オリゴ糖の一種であり、ラクチュロースを関与成分とする特定保健用食品として「毎朝爽快」があります。「毎朝爽快」は本届出製品と同じ量(4g)のラクチュロースを配合しています。1995年から現在におけるまで継続して販売されており、年間2100万本以上(2021年度)の販売実績がありますが、現在までに重篤な健康危害は報告されていません。本届出製品に含まれるラクチュロースは、特定保健用食品「毎朝爽快」の関与成分と①配合量が同じ4gであること、②ラクチュロースの消化・吸収過程に違いはないと考えられること、③製品中におけるラクチュロースの変化はないことといった点が同等であることから、本届出製品においても安全性に問題が無いと判断しました。
以上の評価をもって、本届出製品の安全性は充分であると評価しました。


【摂取する上での注意事項】
飲みすぎあるいは体質・体調によりおなかがゆるくなることがあります。1日当たりの摂取目安量を守ってお召し上がりください。特に食後過血糖改善剤をご使用の際は医師に相談してください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
本製品の製造施設は、FSSC22000の認証を取得しており、適正な製造基準に従って製造しています。本製品の機能性関与成分であるラクチュロースの含有量は一般財団法人 日本食品分析センターにおいて、製品に表示された量が含まれていることが確認されています。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
【標題】ラクチュロースの腸内環境を改善する作用の評価
【目的】健康な成人に対するラクチュロースによる大腸の腸内環境を改善する作用(ビフィズス菌を増やす作用)を評価しました。
【背景】ビフィズス菌を増やすことは、腸内環境を改善し、身体の生理機能の良好な維持に役立つといえます。
【レビュー対象とした研究の特性】健康な成人を対象として、ラクチュロースを摂取した後の便中ビフィズス菌数を調査した文献を4つのデータベースを用いて検索しました(最終検索日2020年4月6日)。最終的に8報9研究が採用されました。
【主な結果】採用された9研究全てにおいて、ビフィズス菌数はプラセボよりラクチュロースの方が高値を示しました。そのうち2研究では、腸内細菌叢におけるビフィズス菌の占有率はプラセボよりラクチュロースの方が有意に高値を示しました。これらの結果から、ラクチュロースによる腸内環境を改善する作用(おなかの中のビフィズス菌を増やす作用)が確認されました。
【科学的根拠の質】採用された9研究は、群分け方法の記載がない研究等を含んでおり、結果の信頼性は限定されますが、全ての研究でビフィズス菌数が増加しており、結果に一貫性があることから、本研究レビューの結果は妥当と判断しました。

【標題】ラクチュロースの排便頻度を高める作用の評価
【目的】健康な成人に対するラクチュロースによる排便頻度を高める作用を評価することとしました。
【背景】排便頻度を高めること、すなわちお通じを増やすことは、QOLを高め、健康を維持・増進する上で役立つといえます。
【レビュー対象とした研究の特性】健康な成人を対象として、ラクチュロースを摂取した後の排便頻度とともに、傍証として便硬度、排便量、およびいきみ感を調査した文献を4つのデータベースを用いて検索しました(最終検索日2020年4月6日)。最終的に3報4研究が採用されました。
【主な結果】排便回数は増えていました。同時に、便の硬さは軟らかくなり、排便量が増加し、いきみ感が低減されていました。これらの結果により、ラクチュロースによる健常者の排便頻度を高める作用、すなわち、お通じを増やす(排便回数を増やす)作用が確認されました。
【科学的根拠の質】採用された4研究は、ラクチュロース製造業者による研究等を含んでおり、結果の信頼性は限定されていますが、全ての研究で結果に一貫性があることから、本研究レビューの結果は妥当と判断しました。

【アルファベット】から始まる機能性表示食品届出会社

【あ】から始まる機能性表示食品届出会社


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【み】から始まる機能性表示食品届出会社

【む】から始まる機能性表示食品届出会社

【め】から始まる機能性表示食品届出会社

【も】から始まる機能性表示食品届出会社

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【よ】から始まる機能性表示食品届出会社

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毎日腸活!でちゃうキムチ(有限会社乃市商店)の口コミ・効果とエビデンス:機能性表示食品

機能性表示食品 届出企業全リスト

有限会社乃市商店:毎日腸活!でちゃうキムチの効果とエビデンス(科学的根拠)


届出番号・届出日・届出者名・(法人番号) ・商品名・食品の区分・機能性関与成分名
H291
2022/06/23
有限会社乃市商店
(3300002004585)
毎日腸活!でちゃうキムチ
加工食品(その他)
イヌリン
届出製品全リスト
有限会社乃市商店

楽天市場で検索

イヌリンの機能性表示食品 有限会社乃市商店の機能性表示食品

参考
機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

生鮮食品の機能性表示食品

免疫維持に効果の機能性表示食品

鼻の不快感(花粉症)に効果のある機能性表示食品

痛風の発作を回避、尿酸値を下げる機能性表示食品

【表示しようとする機能性】

●本品にはイヌリンが含まれます。
●イヌリンは善玉菌
として知られているビフィズス菌を増やすことで、おなかの調子を整えることが報告されています。(整腸作用)
●イヌリンは食
後の血糖値の上昇をゆるやかにすることが報告されています。(血糖上昇抑制作用)

【想定する主な対象者】
(共通)健常成人(整腸作用)おなかの調子を整えたい方 や腸内環境を改善したい方

【安全性の評価方法】
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
①既存情報を用いた安全性試験の評価
国立健康・栄養研究所等のデータベースでイヌリンの8~14 g/日及び40 g/日までの摂取は問題ないと評価されている。さらに、いくつかの臨床試験から総合して、70 g/日までのイヌリン摂取においても問題がないと評価されている。
当該製品の原料となるイヌリン(製品名:Fuji FF)において、以下に示す安全性試験を実施している。
微生物を用い変異原性の有無を確認した試験では、陰性であることが確認されている。また、ラットを用いた単回経口投与及び90日間反復投与毒性試験において体重1 kg当たり2 gを摂取させても死亡例や異常がないことが確認されている。さらに、臨床試験では、イヌリン(製品名:Fuji FF)25 g/日を4週間摂取させた試験において、臨床上問題となる有害事象がなかったことが確認されている。
以上の評価より、当該製品を一日摂取目安量摂取した場合、人の健康を害するおそれはないと判断できる。

②イヌリンのアレルギーに関する評価
国立健康・栄養研究所等のデータベースでイヌリンのアレルギー性に関する記載があり、イヌリン製品中に残存する原料由来のタンパク質の関与が示唆されているが、当該製品の原料であるイヌリン(製品名:Fuji FF)は、アレルゲンフリーである砂糖から製造しており、製造工程中にアレルゲンになるような原料は使用していないことから、当該製品では報告されているようなアレルギー反応は起こらないと判断できる。

③医薬品との相互作用に関する評価
国立健康・栄養研究所のデータベースにおいて、イヌリン摂取によってカルシウムの吸収が促進されることを示唆している。カルシウムは、保険適応となる薬剤などがあり、厚生労働省の食事摂取基準で耐用上限量が定められている。このことから、イヌリンの摂取によりカルシウムの吸収が促進されることで、カルシウムの過剰摂取につながる可能性を検討したが、耐容上限量を上回るカルシウムの吸収量増加は起こらないと考えられる。


【摂取する上での注意事項】
取りすぎ、あるいは体質・体調により、おなかがゆるくなる可能性があるので一日摂取目安量を守って下さい。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
当該製品はHACCPの考え方を取り入れた衛生管理工場で製造している。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
【イヌリンの整腸作用について】
①標題
イヌリンの整腸作用に関する研究レビュー(定性評価ならびにメタアナリシス)
②目的
イヌリンを含む食品を健康成人が摂取することにより、ビフィズス菌を増やし、腸内フローラを整え、排便回数、排便量を増やすことで排便習慣を良好にする整腸作用を有するかについて明らかにすることを目的とした。
③背景
イヌリン摂取によるビフィズス菌増加作用ならびに排便習慣改善作用は多くの研究で検討されている。しかし、それらを総体的に評価した研究レビューは行われていない。
④レビュー対象とした研究の特性
健康成人(妊産婦、授乳婦は除く。便通回数の少ない者は含む)が、イヌリンを含む食品を摂取した時の糞便中ビフィズス菌数、排便回数および排便量について、プラセボ食品を摂取した時と比較した研究文献を網羅的に集めた。日本語および英語文献データベースを用いて、2019年1月22日に対象期間を設定せず文献を検索した。データベースから得た文献の内容を精査し、対象となる文献18報が抽出された。それぞれの研究結果をアウトカム別に統合し、定性的ならびにメタアナリシスにて評価した。
⑤主な結果
「糞便中ビフィズス菌数」に関する定性評価では13報中8報で有意な増加を認め、肯定的な試験数が否定的な試験数を上回っていた。8報を対象としてメタアナリシスを行ったところ、有意に増加することが示された。「排便回数」を検討した11報の結果を統合したところ、イヌリンを含む食品の摂取により有意な増加が認められた。「排便量」を検討した8報の結果を統合したところ、イヌリンを含む食品の摂取により有意な増加が認められた。
⑥科学的根拠の質
抽出された論文を、「Minds 診療ガイドライン作成マニュアル」に従い文献の質を確認したところ、割り付けの隠蔵についての記載がない、男性または女性に限定した試験など認めたが、大きな問題は認めず、バイアスリスクは低く、科学的根拠の質は確保されていると評価した。本研究レビューの結果から、イヌリンの腸内フローラならびに排便習慣の改善作用には科学的根拠があると判断した。

【イヌリンの食後血糖の上昇を抑える機能について】
①標題
イヌリンの食後血糖値上昇抑制作用に関する研究レビュー(定性的レビュー)
②目的
「イヌリンを含む食品を、疾病に罹患していない者または空腹時血糖値が境界型の者が摂取することにより、食後血糖値の上昇をゆるやかにするか」を明らかにすることを目的とした。
③背景
イヌリンは自然界に広く分布しており、穀物、野菜、果物などに多く含まれることが知られている。イヌリンの生理機能性に関しては、様々な報告があり、単回経口摂取による食後血糖値の上昇抑制作用についても多数、論文化されている。しかしながら、イヌリンの当該効果に関するシステマティックレビューの報告は確認できなかった。そこで、今回「イヌリンを含む食品を疾病に罹患していない者または空腹時血糖値が境界型の者が単回経口摂取することにより食後血糖値の上昇をゆるやかにするか」を明らかにすることを目的とした研究レビューを実施した。
④レビュー対象とした研究の特性
『PubMed』『CENTRAL』『医中誌』をデータベースとして用い文献検索を2017年1月に実施した。検索対象期間は制限せず、言語は英語および日本語とし、対象集団は疾病に罹患していない者(未成年者、妊産婦、授乳婦は除く)または空腹時血糖値が境界型(空腹時血糖値110~125 mg/dL)の者とし、イヌリンを含む食品の単回経口摂取による食後血糖値の上昇抑制作用を検討した介入試験を対象にして、研究レビューを実施した。
⑤主な結果
抽出された3報の文献を用いて定性的レビューを行った結果、すべての論文が肯定的であった。その際のイヌリン摂取量は5.2~10.8 gであった。また、これら3報は正常血糖値者を対象とした試験で、上記食後血糖上昇抑制効果は正常血糖値範囲内であったことより、血糖値正常者がイヌリンを摂取した場合には血糖値は正常範囲内に維持されるものと考えられる。
⑥科学的根拠の質
研究デザインの質を評価したところ、3報全てが研究の質が最も高いレベル(バイアスリスクが低い)と判断した。研究の限界に関しては、評価した3報のいずれも小規模の試験であることや出版バイアスなどについて研究の限界が考えられるものの、その他の要因を含め、重大な影響ではないと判断した。これらのことから、本研究レビューの科学的根拠の質は確保されていると判断した。以上、本研究レビューの結果から、イヌリンの食後血糖値上昇抑制作用には科学的根拠があると判断した。

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