2021年1月5日火曜日

【F652】タカノの機能性表示食品:脳活ジオスゲニンの効果とエビデンス

タカノ株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品脳活ジオスゲニンのエビデンス(科学的根拠)


タカノ株式会社が消費者庁に届出た機能性表示食品【脳活ジオスゲニン】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

タカノ株式会社

【届出番号】
F652

【届出日】
2020/11/24

【届出者名】
タカノ株式会社
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
脳活ジオスゲニン

【食品の区分】
加工食品(サプリメント形状)

【機能性関与成分名】
ジオスゲニン
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品には、ジオスゲニンが含まれます。
ジオスゲニンには、健常な中高年の方の加齢に伴い低下する認知機能を維持する機能があります。

【想定する主な対象者】
健常成人(加齢に伴う認知機能の低下が気になる中高年男女)

【安全性の評価方法】
喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。
既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
1.食経験
当該製品の喫食実績はないが、類似食品の喫食実績は以下の通りである。
【A社】
■製品X(剤形:一般外食 とろろ定食)
販売期間:2016年5~10月の6ヶ月、機能性関与成分量の当該製品との比較:2倍量、販売実績:累計約1075万食、食経験数:推定400~500万人
【B社】
■製品Y(剤形:ハードカプセル)
販売期間:2017年10月~2018年6月(販売中)、機能性関与成分量の当該製品との比較:6倍量、販売実績:累計10千個、食経験数:推定5千~8千人
【C社】
■製品Z(剤形:ハードカプセル)
販売期間:2013年8月~2015年2月、機能性関与成分量の当該製品との比較:3倍量、販売実績:累計2千個、食経験数:推定0.5千~1千人
↓ リニューアル
販売期間:2015年3月~2018年6月(販売中)、機能性関与成分量の当該製品との比較:6倍量、販売実績:累計8.5千個、食経験数:推定2千~4千人
※(販売量)(顧客数)(食経験数)ともに2018年6月末時点での実績。
上記各類似食品の喫食実績の中で健康被害情報は報告されていないことから、喫食実績による食経験として、十分な安全性を評価することができた。
2.既存情報の調査
既存情報として、一次情報の調査を行い、有害事象の検索をPubMed、CiNii、メディカルオンラインを用い実施したが、安全性や毒性に関わる報告はなかった。
さらに、原材料メーカーより下記参考情報(社内資料及び投稿論文)を入手し、当該製品及び、機能性関与成分の安全性について調査したが、問題となる情報はなかった。これらの試験に用いられた食品は、当該食品の機能性関与成分との同等性を確認できた。よって、機能性関与成分量として等倍量、12週間での安全性を評価することができた。
3.医薬品との相互作用
既存の情報より、ラットにおいて、ジオスゲニンの投与は血清インドメタシン濃度を低下させたことから、ヤマイモエキスは、インドメタシン(非ステロイド抗炎症薬)と併用する時、相互作用が有ることが示唆されるが、本届出製品は健常者を対象としており、上記の医薬品を服用していない健常者が適切に摂取する場合、安全上問題ないと考えられた。
4.まとめ
以上の情報から、本品は機能性表示食品としての安全性に問題はないと判断した。

【摂取する上での注意事項】
1日の摂取目安量を守ってください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
・カプセル製造工場:ウキシマメディカル株式会社本社工場((一社)日本健康食品規格協会GMP取得、(一財)日本科学技術連盟ISO22000取得)・充填包装工場:メディスンアルファ株式会社東京工場((公財)日本健康・栄養食品協会GMP取得)

【機能性の評価方法】
最終製品を用いたヒト試験(ヒトを対象とした試験)により、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
〔標題〕
ジオスゲニンを含有する食品の経口摂取による、認知機能への影響の検討
〔目的〕
ジオスゲニンを含有する食品を経口摂取することによって、成人健常者の認知機能への影響を明らかにすることを目的とした。
〔背景〕
記憶力の低下は歳を重ねるにつれ誰にでも見られる現象である。我々は、ジオスゲニンが、正常マウスの脳内の軸索密度や神経細胞の活性化を促し記憶能力をさらに高める作用や、認知症モデルマウスの記憶障害や軸索萎縮を改善する作用を明らかにし、さらにジオスゲニンが直接刺激する受容体分子も同定した。その分子はヒトの脳内にも発現していることから、ジオスゲニンがヒトにおいても認知機能を向上させる可能性が高いと考えた。そこで我々は、健常者に対して、ジオスゲニンを豊富に含有するヤマイモエキスを摂取させ、認知機能およびその一部である記憶力に影響があるかどうかを検討した。
〔方法〕
試験は第三者が割付を行うランダム化クロスオーバー二重盲検法で実施した。参加者の健康診断問診と知能検査を行った後、無作為に2グループに分けて、12週間、一方はジオスゲニン含有ヤマイモエキス配合食品、一方にプラセボ(ジオスゲニンを含まない食品)を摂取した。その後、被験食(ジオスゲニン)群とプラセボ群を交代し、6週の間隔をあけて、
同様に12週間摂取を行った。被験食としては1日ジオスゲニン量8 mgの摂取量とした。各群においてカプセル摂取の前後に、認知機能をthe repeatable battery for the assessment of neuropsychological status (RBANS)日本語版とMini Mental State Examination (MMSE)日本語版により評価した。また血液検査により副作用の有無も確認した。20歳から81歳までの28人のデータを解析した。
〔主な結果〕
ジオスゲニン摂取により、RBANS総得点の有意な向上が認められた。RBANSは、即時記憶、視空間・構成、言語、注意、遅延記憶の5つの認知領域を測定する各指標得点の合計得点からなる。総得点は、全尺度を統括したものであるので、全体の認知機能を表すものである。
このことから、ジオスゲニンの経口摂取には、「健常な中高年の方の加齢に伴い低下する認知能力を維持する機能」が認められた。また、本品が原因と思われる有害事象は認められなかった。
〔科学的根拠の質〕
被験者がやや限定的であることから、科学的な根拠の質の強さは中程度と判断した。

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