2021年2月5日金曜日

【F745】アイファームの機能性表示食品:ファイトベジブロッコリーの効果とエビデンス

株式会社アイファームが消費者庁に届出た機能性表示食品ファイトベジブロッコリーのエビデンス(科学的根拠)


株式会社アイファームが消費者庁に届出た機能性表示食品【ファイトベジブロッコリー】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

株式会社アイファーム

【届出番号】
F745

【届出日】
2020/12/23

【届出者名】
株式会社アイファーム
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
ファイトベジブロッコリー

【食品の区分】
生鮮食品

【機能性関与成分名】
スルフォラファングルコシノレート
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品にはスルフォラファングルコシノレートが含まれます。
スルフォラファングルコシノレートには健康な中高年の方の、健常域でやや高めの血中肝機能酵素(ALT)値を低下させる機能があることが報告されています。
ALT値は、肝臓の健康状態を示す指標の一つです。

【想定する主な対象者】
肝臓の健康状態を示す指標が気になる健康な中高年の方

【安全性の評価方法】
喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
●本品「ファイトベジブロッコリー」について
 ブロッコリーは地中海地方原産のアブラナ科の栽培植物で、ヨーロッパでは2000年以上、野菜として栽培されてきた。キャベツの一変種で、主に花蕾、花茎を食用としている。本品「ファイトベジブロッコリー」は、生鮮野菜のブロッコリーであり、一日当たりの摂取目安量100g中に機能性関与成分であるスルフォラファングルコシノレートを24mg 含有する食品である。本品は2008年~2019年の11年間に2500トン全国販売した実績がある。これまでにあらゆる世代、性別の方に食されてきたが、安全性に関する問題点は指摘されていない。

●機能性関与成分スルフォラファングルコシノレートについて
 スルフォラファングルコシノレートはアブラナ科植物に含まれている化合物で、ブロッコリー (特に新芽) 、キャベツ、カリフラワー、大根などに多く存在する。そのためスルフォラファングルコシノレートは、日常の食生活において通常摂取している食品成分であると判断できる。
 
 以上のように、ブロッコリーは十分な喫食実績を有し、その安全性に問題は無いと判断した。

 さらに、スルフォラファングルコシノレートの安全性に関しての研究報告をデータベースで検索したところ、安全性情報の記載はなかった。スルフォラファングルコシノレートはミロシナーゼ等の作用を受けて、スルフォラファンを生成する。そこで、スルフォラファンの情報について検索した結果、「通常の食品に含まれる量を摂取することはおそらく安全である」という記載があった。

 ブロッコリー摂取によって、医薬品を代謝する酵素(CYP)の一部の活性が亢進されることが報告されている。従って、ブロッコリーを摂取することにより、CYPで代謝される薬剤の効果が影響を受ける可能性があると考えられる。
 本品は疾病に罹患していない方を対象としているため、医薬品を服用している方を対象としていないが、念のため「肝臓で代謝されやすい医薬品を服用している方は医師、薬剤師にご相談ください。」とパッケージに記載し、注意喚起を行う。

【摂取する上での注意事項】
本品は、肝機能検査の異常値を改善させるものではないため、異常値を示した場合は医療機関を受診ください。肝臓で代謝されやすい医薬品を服用している方は医師、薬剤師にご相談ください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
農業生産工程管理に取り組み、2019年11月28日に国内認証「JGAP」を取得した。「JGAP」に基づき、自社(届出者)独自の生産マニュアル(播種計画、施肥計画、定植計画、農薬散布計画、収穫計画)に準拠してブロッコリーを生産し、収穫後は1次保冷庫にて予冷・貯蔵し、その後、衛生面に十分配慮した集出荷貯蔵施設にて選別、調整、袋詰めを行い、出荷する。これら一連の作業は、チェックリストにより確認を行っている。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
【標題】
 「ファイトベジブロッコリー」に含有される機能性関与成分スルフォラファングルコシノレートによる、血中肝機能の指標酵素値の一部の改善作用に関するシステマティックレビュー

【目的】
 スルフォラファングルコシノレートを含む食品を健常成人(血中肝機能酵素値の一部※が境界域にある者を含む)が摂取することにより、血中肝機能酵素値の一部が改善するかを検討することを目的とした。
※血中肝機能酵素の一部;アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)

【背景】
 疾病者が対象に含まれた試験ではあるが、スルフォラファングルコシノレート摂取により、血中肝機能酵素値の一部が改善されることが報告されている。又、動物実験で、スルフォラファングルコシノレートの摂取が肝疾患に対し保護的に作用することが示されている。そこで、健常成人(血中肝機能酵素値の一部が境界域にある者を含む)を対象とした、スルフォラファングルコシノレート摂取による血中肝機能酵素値の一部の改善作用について検証するため、研究レビューを実施した。

【研究レビュー対象とした研究の特性】
 2019年12月9日に、それまでに公表された論文を対象に、健常成人(血中肝機能酵素値の一部が境界域にある者を含む)を研究対象とした試験で、スルフォラファングルコシノレートの摂取による血中肝機能酵素値の一部の改善作用を評価したものについて検討した。最終的に1報の論文を採用し評価を行った。

【主な結果】
 血中肝機能酵素値の一部の改善作用を示す指標として、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)の変動を検証した。その結果、一日当たり24 mgのスルフォラファングルコシノレートを含む食品を24週間摂取した結果、対照食品摂取時と比較して、健康な中高年において、健常域でやや高めのALT値の低下が認められた。

【科学的根拠の質】
 研究の限界としては、有効性が示されなかった研究が公表されていない可能性があげられるが、問題となるような大きなバイアスは認められず、科学的根拠の質は確保されていると評価した。本研究レビューの結果からスルフォラファングルコシノレートの血中肝機能酵素値の一部の低下作用には科学的根拠があると判断した。

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