2021年2月11日木曜日

【F766】基理の機能性表示食品:ディーエイチエープラスルテインの効果とエビデンス

株式会社基理が消費者庁に届出た機能性表示食品DHA+(ディーエイチエープラス)ルテインのエビデンス(科学的根拠)


株式会社基理が消費者庁に届出た機能性表示食品【DHA+(ディーエイチエープラス)ルテイン】のエビデンス。口コミ評判ではありません。効果等は科学的な根拠に基づいています。届出番号・届出日・届出者名・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・会社の評判・成分の評判・表示しようとする機能性・当該製品が想定する主な対象者・安全性の評価方法・安全性に関する届出者の評価・摂取する上での注意事項・生産・製造及び品質管理に関する基本情報・機能性の評価方法・製品の機能性に関する届出者の評価を紹介します。
千葉一敏先生(薬剤師・サプリメントアドバイザー)による、届出のあった機能性表示食品の注目ポイントを判り易く解説です。

動画で見る機能性表示食品と成分の解説一覧(動画)

機能性表示食品制度が始まってから届出た商品の一覧を紹介しています。
会社別・年度別にまとめてありますので、ご利用ください。

機能性表示食品まとめ一覧

株式会社基理

【届出番号】
F766

【届出日】
2020/12/28

【届出者名】
株式会社基理
クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【商品名】
DHA+(ディーエイチエープラス)ルテイン

【食品の区分】
加工食品(サプリメント形状)

【機能性関与成分名】
DHA

EPA

ルテイン

クリックすると楽天市場の検索結果が表示されます。

【表示しようとする機能性】

本品には DHA・EPAとルテインが含まれます。DHA・EPAには中性脂肪を低下させる機能があることが報告されています。また、DHAには、中高年の認知機能の一部である、日常生活における数に関する情報の記憶と数・ことばに関する情報の判断や読み書きをサポートする機能があることが報告されています。ルテインは眼の黄斑色素量を高める働きがあり、ブルーライトなどの光の刺激から眼を守り、かすみやぼやけ(コントラスト感度)の改善によって、視覚機能を維持する機能が報告されています。

【想定する主な対象者】
健康な成人男女

【安全性の評価方法】
既存情報による食経験の評価により、十分な安全性を確認している。

【安全性に関する届出者の評価】
機能性関与成分であるDHA(480mg)・EPA(40mg)とルテイン(12mg)の安全性についてまとめた。

【DHA・EPA】
使用している主原料のDHA・EPA含有精製魚油は1990年から原料として累計で5,000トン以上の販売実績があり、サプリメントや魚肉ソーセージなどの加工食品、特定保健用食品(リサーラソーセージ、DHA・EPA1050 mg/本、2005年販売)などに使用されている。これらの製品は国内において全国規模で流通されてきたが、これまでに健康被害に関する重篤な報告は無い。
さらには、以下の通り既存情報を用いた評価も行った。
独立行政法人国立健康・栄養研究所「健康食品」安全性・有効性情報、被害関連情報においてDHA、EPA及び魚油について検索した結果、DHA及びEPAを原因とする被害情報は認められない。

また、魚油の多量摂取により凝血能や血圧が低下することがあるが、ラベルに「抗血小板薬・抗血液凝固薬、ワルファリンを服用中の方は、本品の摂取を避けてください。」と表記して注意喚起を行っている。

【ルテイン】
2004年の第63回JECFAにおいてルテイン(マリーゴールド由来、総カロテノイドとして80%以上、かつルテインを遊離体として70%以上含有)の安全性は1日摂取許容量が0-2mg/kg体重(体重60kgの場合で最大120mg)と評価され、現在までその評価は改訂されていない。本品で使用しているルテインはこのルテイン規格と一致しているため安全性に問題ないと判断した。

以上より、適切に摂取する場合において本品の安全性に問題はないと判断した。

【摂取する上での注意事項】
・原材料をご参照の上、アレルギーのある方はご利用をお控えください。
・抗血小板薬・抗血液凝固薬、ワルファリンを服用中の方は、本品の摂取を避けてください。

【生産・製造・品質管理に関する基本情報】
本品は、国内GMP(一般社団法人日本健康食品規格協会)の認定を受けた株式会社オムニカ 裾野工場(製‐0036)にて、その基準に基づいた生産、製造および品質管理を行っている。

【機能性の評価方法】
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

【届出者の評価(エビデンス)】
【標題】
DHA・EPAの経口摂取による中性脂肪値低下作用に関する研究レビュー
【目的】
誰に P):疾病に罹患していない者および中性脂肪値がやや高めの者
何をすると I):DHA・EPAの経口摂取
何と比較して C):プラセボの摂取、もしくはDHA・EPAの介入なし
どうなるか O):中性脂肪値の低下が認められるか
研究デザイン S):ランダム化比較試験(RCT)
【背景】
DHA・EPAの経口摂取による中性脂肪値を低下させる機能については多数の報告があるが、疾病に罹患していない者および中性脂肪値がやや高めの者に限定した場合における有効性は明確でなかった。そこで、これまでの国内外の知見を精査し、標題の研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】
文献の検索は、RCT(研究の対象者をランダムに2つのグループに分け、一方には評価しようとするものを摂取させ、もう一方には対照となるものを摂取させて比較する臨床試験)であること、DHA・EPAを摂取させる試験であること、疾病に罹患していない者および中性脂肪値がやや高めの者を対象としていることを条件に実施した。なお本研究レビューは、届出者以外の第三者機関が監修した。
【主な結果】
検索により37報が研究レビューの対象となり、疾病に罹患していない者を対象とした16報のうち10報、中性脂肪値がやや高めの者を対象とした21報のうち15報が、当該の機能性を認めていた。
また、群間比較において当該機能を認めた報告において、1日当たりのDHA・EPAの摂取量は133~10,440 mg、摂取期間は3~14週間であった。
本製品は1日当たりの摂取目安量中にDHAとEPAの総量として○○mg含むため、当該機能に対する有効性が期待できるものと判断した。
【科学的根拠の質】
採用文献のエビデンス(科学的根拠)総体について、バイアスリスク(偏りの危険性)は低(0)、エビデンスの強さは強(A)と評価した。なお、日本で実施された研究6報のうち、4報が当該の機能性を肯定しており、日本人への外挿性に問題はないと考えられる。よって、機能性関与成分DHA・EPAを1日当たり133 mg以上摂取することにより、中性脂肪を低下させる機能が認められると考えられる。
ただし、本研究レビューの限界として、サンプリングバイアス(被験者の偏り)や言語バイアス(英語と日本語のキーワードのみで検索を行ったことによる偏り)が完全には否定できないことが挙げられる。

【標題】
DHAによる認知機能に関する研究レビュー
【目的】
誰に      P) :疾病に罹患していない成人に
何をすると   I) :DHA を摂取させることは
何と比較して  C) :プラセボ摂取、もしくはDHA摂取なしと比較して
どうなるか   O) :認知機能に対する効果が認められるか
研究デザイン  S):ランダム化比較試験(RCT)
【背景】
認知機能に対する DHAの効果については、数多くの報告がある。しかし、疾病に罹患していない成人に着目して研究成果全体をまとめたレビューは限られている。そこで、これまでの国内外の知見を精査し、標題の研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】
文献の検索は、RCT(対象者をランダムに2つのグループに分け、一方は評価しようとするもの、もう一方には対照となるものを摂取させて比較する臨床試験)であること、DHAを摂取させる試験であること、疾病に罹患していない成人を対象としていることを条件に実施した(最終検索日2016/8/2)。なお本研究レビューは、届出者以外の第三機関が実施した。
【主な結果】
認知機能の一部である「記憶」および「判断・実行」において群間比較によるDHA摂取の有効性は、それぞれ7報の文献で認められた。これらの文献における1日当たりのDHA摂取量は480~1720mgであった。また、効果が認められた試験は、提示された数、ことば、図形などの情報を覚え込み、維持した情報を思い出して、思い出したことが正しいか確認するといった一連の脳内の作業を評価していた。これらの知見に基づき、本製品の表示しようとする機能性は、「DHAには、中高年の認知機能の一部である、日常生活における数に関する情報の記憶と数・ことばに関する情報の判断や読み書きをサポートする機能があることが報告されています。」とした。
当該製品は一日当たりの摂取目安量中にDHA 480 mgを含む食品であり、当該機能の効果が期待できるものと判断した。
【科学的根拠の質】
採用文献の各種バイアス・リスク(偏りの危険性)は中程度、エビデンス(科学的根拠)の強さは中(B)と評価した。
幅広い年代の男女で機能が認められていた。また、効果を認められた文献のうち日本で実施された研究報告は3報あり、当該機能性において人種間に差異が認められるとした報告も無いため、日本人への外挿性(結果の日本人への適用)に問題はないと考えられる。ただし、本研究レビューの限界として、サンプリングバイアスや言語バイアスが完全には否定できないことが挙げられる。

【標題】
ルテイン摂取による眼の光刺激に対する機能性評価
【目的】
健常成人男女がルテインを摂取した場合に、対照群と比較して眼の光刺激からの守る力(MPOD値)が変化するか検証する。
【背景】
ルテインは抗酸化能や光吸収能を有することなどから、視機能に対する効果が期待され、世界中で広く利用されているが、成人健常者におけるルテインの視機能に対する効果は検証されていなかった。
【レビュー対象とした研究の特性】
成人健常者男女を対象とする、質の高い臨床試験RCTを評価の対象とした。2018年6月8日に検索した2018年4月までに報告された査読論文を精査し6報(利益相反あり3報)を評価対象とした。
【主な結果】
成人健常者男女が、10-20 mgのルテインを摂取することにより、MPOD値が上昇し、ブルーライトなどの光刺激から眼を守る機能があることが認められた。有害事象の報告はなかった。
【研究レビューの科学的根拠の質】
評価の対象となった論文数が少ないため、効果が認められなかった研究結果が発表されていない可能性は否定できない。また、定性的な評価であるため、精確な評価ができていない可能性がある。しかしながら、評価の対象は比較的質の高い臨床試験とされているRCTであり、摂取した機能性関与成分の同等性も担保されていることから科学的根拠の質は高いと考えられる。

【標題】
ルテイン摂取によるコントラスト感度に対する機能性評価
【目的】
健常成人男女がルテインを摂取した場合に、対照群と比較してコントラスト感度が変化するか検証する。
【背景】
ルテインは抗酸化能や光吸収能を有することなどから、視機能に対する効果が期待され、世界中で広く利用されているが、成人健常者におけるルテインの視機能に対する効果は検証されていなかった。
【レビュー対象とした研究の特性】
成人健常者男女を対象とする、質の高い臨床試験RCTを評価の対象とした。2018年6月9日に検索した2018年4月までに報告された査読論文を精査し3報(利益相反なし)を評価対象とした。
【主な結果】
成人健常者男女が、6-20 mgのルテインを摂取することにより、コントラスト感度が改善する機能が認められた。有害事象の報告はなかった。
【科学的根拠の質】
評価の対象となった論文数が少ないため、効果が認められなかった研究結果が発表されていない可能性は否定できない。また、定性的な評価であるため、精確な評価ができていない可能性がある。しかしながら、評価の対象は比較的質の高い臨床試験とされているRCTであり、摂取した機能性関与成分の同等性も担保されていることから科学的根拠の質は高いと考えられる。

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